Angling Net / The Grotesque Night
Topwater Namazing
いい歳をした大人がこれほど嬉しそうに笑うことも珍しい
380円のS.C.POPPOに出た極太ナマズ 釣り人:大相撲タカトモ
一度知ってしまうとその面白さから抜け出せずに何度も繰り返してしまうことを、「サルする」という。たしかにナマズのトップウォータープラッギングにはそういう魅力がある。取りつかれたように通い詰めることになる。
ナマズ釣りの面白さを一言で表すのは難しいが、簡単に言うと「笑える」ということか。バスのような気難しさはないし、アマゴのような繊細さもない。魚の居るところにルアーを投げれば必ず出てくる。単純明解。いい歳をした大人が嬉しそうに声をあげて笑える釣りである。日頃の鬱憤を晴らすには格好のターゲットだ。
ただし、「ストレス解消」については保証しかねる。何故かというと、出ても乗らないことが多いから。ちゃんとフックアップして、確実に手にしたいと願う人には不向きかも知れない。10発出てせいぜい2〜3匹釣れたら「ヨシ」としなければならない。
ナマズはそれぐらい補食がヘタクソである。夜行性で目が小さい。つまり、ほとんど何も見えていないのだから仕方がない。ナマズは音や水流の変化、あるいはヒゲの感触を頼りに補食している。したがって音の小さなルアーは不利と言える。
逆の見方をすれば、視力に頼らないナマズは、梅雨の長雨で濁流となった川でも普段通りに釣れるということだ。
そこで‥‥‥
どうしてもナマズを手にして、いっしょに写真に収まりたい向きには、ポッパーをお奨めする。
また、どうせリリースするのだから、トップに出るだけで満足という向きにはスイッシャーやノイジータイプをお奨めする。
音が分散するスイッシャーやノイジープラグは、集魚力の割にヒット率が低い。音を聞きつけて突進してくるナマズにとって、狙いが定めにくいのである。その点ポッパーは音が進行方向に抜けるので狙いが定めやすいのだろう。これは机上論ではなく実釣データに基づくものである。
「バッコーン」という下品な音とともに炸裂する水柱。真夏のトップゲームとしてはバス以上にエキサイティング。それに夕涼みがてらという感覚がテイクイットイージーでいいんじゃないか。サルする気持ちはよくわかる。
12/June/2000
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