Angling Net / The Grotesque Night

タイルアーでヤマトナマズ
   
タイ製プラー・チャドー用ルアーでニッポンのナマズを釣ってみた
上 "T-Sulf" 9.0cm, 19.5g, 下 "Addy" 4.0cm, 7.3g

■タイルアーはニッポンのナマズに効くか?
タイで買ってきたプラー・チャドー用のバズペラ付きのプラグ「T-Surf」を、ニッポンのナマズに使ってみた。半信半疑でやってみたのだが、これが意外と反応が良い。
まだ時期尚早の感がある春の小川で、スイッシャー、ノイジー、ポッパーには反応がなかったのに、バズペラサウンドのT-Surfには鋭く反応した。う〜む、なるほど。これは魚食魚の闘争心をあおる音であることはまちがいなさそうだ。


タイから帰国後2回の釣行で合計8バイト2バラシ
最後にやっと1発キャッチした

T-Surfに出た65cm →

久しぶりにドッタンバッタンという下品なドッグファイトを堪能する

■バズペラサウンド
目の悪いナマズが暗闇の中で攻撃目標を定めるには、とりもなおさず音に頼るしかないはずで、そうなるとルアーサウンドそのものよりも、より目標が定めやすい「音の抜ける方向性」が重要になるのではないかという考えが沸き起こる。
つまりポッパーは一点で音を発して前方へ抜け、ダブルスィッシャーでは前後で音を発し、左右に拡散していく‥‥‥ということになる。
そういう視点で考えると、バズペラ付きタイ式ルアーは、ルアーの前方で音を発し、かつ左右に拡散するという、ポッパー的かつダブルスィッシャー的特徴を兼備することがわかる。
しかも音の発生源であるバズペラはルアー本体のかなり前方にある。ナマズがチャッドーと同じく追跡型の捕食をするなら、泳ぐ速度がチャッドーより遅いナマズにとって、音源より後方にルアー本体があるタイ式ルアーは、よりナマズが追いつきやすい形状なのではないだろうか。

■リトリーブスピード
プラー・チャドーでは超高速リトリーブが要求されたタイ式ルアーだが、ニッポンのナマズに対して同じ速度でリトリーブしたのではまったく釣りにならない。いくら高活性期のナマズでも、チャドーの泳ぐ速度には到底及ばないのだ。
したがって、ニッポンのナマズに対しては超スローリトリーブに徹する。しかし、低速にも限度がある。バズペラが回転しなければ無意味になってしまう。「ペタペタペタペタ‥‥‥」とバズペラが回るギリギリの速度を保たなければならない。また、遅い速度で巻いても回転を保つために、3枚羽根、4枚羽根のバズペラの導入も考えたい。

■目論見‥‥‥
最終目標はニッポンのナマズではなく、もちろん琵琶湖大鯰である。こいつを安定してトップで仕留めるルアーを模索して‥‥‥今まで挫折を繰り返している。これがファイナルウエポンになることを夢見てタイから帰ってきた。さて、吉と出るか凶と出るか‥‥‥。

請うご期待。


7/april/2003


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