Angling Net / The Grotesque Night

Openwater Raigyo Game

Muddy Waters "picnic" で雷魚を釣る Yasu Hotta

マディウォーターズ正規モニター Yasu Hotta から数枚の写真が届いた。フローターで雷魚を釣っているところだが、実に羨ましい。何が羨ましいかと言うと、そのロケーションの素晴らしさだ。こういう水面の開けたところで雷魚をやれたら最高である。その楽しさはYasuさんの表情からもうかがえる。ああ、実に羨ましい。


■オープンウォーターで雷魚を釣る

雷魚釣りというと、リリーパッドやヒシの藻穴から力任せに引きずり出すというイメージが強い。なるほど、ウィードの中は雷魚天国。いきおいフロッグを使った藻穴ゲームが主流になる。十数年前は私もそういう釣りをしていた。

今は、雷魚専用ロッドに伸び率ゼロの新素材ラインを駆使して雷魚を釣る。「捕る」ということでは当時の雷魚ゲームとは比較にならないほど進化している。すでに昔日の感がある。

しかし、そういう釣り方に釣趣を覚えなくなって久しい。歳のせいかもしれない。力任せというところに引っ掛かるものがある。大量の藻とともに上がってくる雷魚に面白さを見いだせなくなった。

私の望む雷魚ゲームはオープンウォーターだ。水面が大きく開けていて、トリプルフックの付いたプラグが自由に扱えなくてはならない。雷魚が暴れて水底の藻に絡むこともある。しかし、いくら藻がからんだとしても、少なくとも雷魚のドッグファイトが直に竿に伝わって来なくてはいけない。


■何が面白いのか

雷魚釣りの何に面白さを感じるか。これは大いなる命題である。

ニジマスやシイラのような華麗なジャンプはない。バスのような痛快なバイトもない。
「バフッ」という、気の抜けた捕食音とともに、ただただ重苦しいドッグファイトを繰り返すだけである。
ゲームフィッシュとしての完成度は決して高くない。

それでもなお、雷魚釣りが好きだ。あの、何とも言えない泥臭いファイトが好きだ。あの、美しい姿(蛇嫌いな私には珍しく)が大好きだ。

そうか‥‥‥私は雷魚そのものが好きなのかもしれない。


2002.5.31 ikasas ikuy


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