Angling Net / The Grotesque Night



■ 赤いナン川でエサ釣りをすること

タイで初めてエサ釣りをやってみる
「タイまで来て餌釣りか‥‥‥」
とも思うが
やってみるとこれがなかなか面白いのである
そこはかとなくのんびりするのである
とにかく
どんな魚がいるのか見てみたかった
使ったエサは練り餌だが
ミミズや活きエビなどを使うと
もっといろんな魚が釣れるように思った

川の上に浮かぶ筏にどっかと腰をおろして
長閑な景色を眺めつつ釣るのも楽しい

ジャイアントグラミー(23cm級)

まだ薄暗いうち
単鈎にダンゴエサを付けて水面に垂らすと
水面を割って猛然と食いに来る
つまり
ドライフライで十分狙える
30cm近いのも来たが
2LBラインを一気にぶち切っていった
8LBなら問題なく上がる
メバルのようなシャープな引きを見せる
ただし
日が昇ると姿を消す

プラサンガワ(12〜20cm)

小さなナマズ
薄暗いうちは水面まで上がってきて
単鈎に付けたダンゴをひったくるように食う
つまり
これもドライフライで十分狙える
釣り上げると「グェグェ」と蛙のように鳴く

目は下を見るように付いていて
とても愛嬌のある可愛い顔をしている
ただし
背鰭と胸鰭にはゴンズイと同じ鋭い棘があって
写真を撮ろうとこんな風に持つとてのひらを刺されてしまった
ゴンズイほどではないが棘には毒があって
しばらくのあいだ手が痺れて痛かった

プラカマン(13〜18cm)

コイの仲間?
底近くに群れている
吸い込み仕掛けを盛んにつつく
あまり水面には浮いてこないようで
これはフライで釣るのは難しいかもしれない

プラカヘー(16〜23cm)

フナ・タナゴの仲間?
これも底近くに群れている
吸い込み仕掛けを盛んにつつく
ただし
別の日に浅場でフライ(ニンフ)にも釣れたので
かなり広範囲に棲息しているようである
ヘラブナのような体高で鮮やかな赤いヒレが美しい


魚類図鑑を片手に
もう片方の手にはよく冷えたビアチャン
日頃の鬱憤を餌にして
ひがな糸を垂れて暮らすのも
また一興である


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