Angling Net / The Grotesque Night ■ チャオピャヤ川本流でプラビヤウを一匹釣ること 正式にはチャオプラヤ川という タイ中央部を縦断する大きな川だ タイ人は「R」の発音が曖昧というか 意識的に省略しているのか チャオプラヤ川をチャオピャヤ川という ここに 「川の虎」の異名をとる魚が棲んでいる 「牙ナマズ」とも呼ばれている タイ語でプラビヤウという魚だ この魚こそが今回最大のターゲットなのだ 「こんな感じのポイントですよ」 と、シゲちゃんが指さしたポイントは なんの変哲もないボサに覆われた中州だった ナマズが潜んでいそうといえば潜んでいそうなポイントではある 「へぇ〜、まるで旧吉野川のバス釣りみたいやね」 まだ一日が始まったばかりだった すこし明るくなりすぎているが 朝の時合はどんな釣りの場合もはずせない レイチューンミノー・サクラマス用の8cmを結ぶ ライトアクションのスピニング6ft ラインはナイロンの8LB 少々デカイのがきても大丈夫だ サンダルオヤジの頭ごしに中州の岸沿いへ投げる 「ゴツッ」 「ん?‥‥‥底かな」 なにかがアタったような ‥‥‥気がする 気になるので同じ所をもう一度通す ‥‥‥と 「グィッ!」 「来た!」 「来た!」 「まちがいない」 「ビヤウだ!」 チャオピャヤ川で釣り始めて2時間足らず かくして プラービヤウは些か拍子抜けするほど簡単に釣れてしまった サイズはやや小さいが このさい大きさなどまったくモンダイではない 「やった!プラビヤウを釣った!」 タチウオにヒゲを付けたような扁平したナマズ 川の虎にふさわしく鋭い牙を持っている プラビヤウ プラテポー プラサワイ この3種類のナマズを釣りにタイまで来た 結果 プラテポーを除く2種類を釣った これはもう いうまでもなく大成功である back |