Angling Net / Story of Great Topwater Plugs

Smithwick "Devil's Horse"

Devil Horse 108mm, 13.3g
可もなく不可もない平均的一流プラグ

■デビルズホース
ギルモアのジャンパーよりややスリム。ヘドンのダイイングフラッターよりは若干太い。中途半端なダブルスィッシャーである。おまけにデビルズホースには同じ長さでもっとスリムなのがあるのでさらに紛らわしい。
それにしても、どのメーカーもダブルスィッシャーというとみんなこういうカタチになってしまう。なにか面白味に欠ける。合理的でアメリカンな味わいではあるが、もうひとひねりほしい気がする。

スミスウィックといえばこの特徴的なペイントアイ。黒で大きく隈取りされた目玉はカイト(西洋凧)の目玉に似ている。しかも水面上ではなく水中をにらむように配置されているところが面白い。

この時期に作られたアメリカンウッドプラグは相対的に塗りがお粗末である。木目がくっきりと浮かび上がるほど薄い塗り。コーティングも実に薄く、ワンシーズンの使用できれいに剥離してしまう。フィッシングプラグが消耗品だったということだろう。

造りといい、パーツといい、これは立派なB級品である。
しかし、あえてこれを一軍のベンチに入れておきたい。使う使わないは別にして、ヘドンのダイイングフラッターとこいつはお守りみたいなものなのだ。しかも、いざというときには取って置きの切り札になってくれる。

釣りに出かける前の晩、ルアーボックスのコンパートメントにもう1個分のすき間が空いていたなら、必ずこいつを入れたくなるのだ。