Angling Net / Topwater Bass Fishing





西の湖が荒れ始める

バスポンドが荒廃していく原因がフィッシングプレッシャーであることは知っていた。しかしこれほど如実に起こりうるものとは想像していなかった。

西の湖へ通い始めて数年後、つまり1987年頃から荒廃が始った。
急激に釣り人が増えだしたのである。

友人が
『まるでモータースポーツのパドックみたいやね』
と表現したボートスロープ前の道路は、全国各地のナンバープレートを付けた車で溢れ返っていた。

やがて貸ボート屋が開業するにいたると、日曜日には水面に浮かぶことすらためらわれる状況になった。同時にマナーの悪い釣り人が目立つようになり湖岸にゴミが増えた。釣り人が食べ残したものが腐敗し悪臭を放っていた。

当然、バスも急激にスレ始めた。

私はというと、相変わらずハードウッドビッグプラグ一辺倒の釣りをしていた。今さら湖底を這うルアーは使えなかった。

あれほど無邪気だったバスは一気に沈黙し、シェードの奥深くに身を潜めてしまった。水面を割らなくなったバスを相手に、トップウォータープラッギングは成立しなくなっていた。




"Picnic Eleven" 11cm, 1oz

まさかまったく通用しなくなるとは‥‥‥思いもよらないことだった。
西の湖のバスがビッグプラグに感動的に出たのは、少なくとも1986年頃までだったと記憶している。