Angling Net / Topwater Bass Fishing

水面バタバタはお好きですか?

■「羽根もん」オンパレード

バスプラグの中で、もっともトリッキーな動きをするプラグと言うと「ノイジー」プラグにとどめをさす。ノイジープラグは動きそのものがコミカルで、使っていてほんとうに楽しいからね。
で、そのノイジープラグだが、大別すると、ボディにカップ状のアクセサリーが付いたものと、羽根状のアクセサリーが付いたものに別れる。ここでは羽根のついたプラグを、古いものから最近のものまで何種類か見てみることにする。



Crazy Crawler (60mm, 15.6g)
クレイジークロウラー

羽根もんの元祖はやっぱりクレイジークロウラー。今更何も言うことはないが、バス釣りを始めたころからずーっとお世話になっている。今までに何百匹ものバスを釣り上げてきた。 King of Noizy の称号を贈っても良いぐらい素晴らしいプラグ。
一時期ウッドに凝って、アメリカのオークションを探し回ったこともある。しかし、使用上はプラスチックも大差ない。安くて丈夫。世界中で愛され続けてるプラグである。


Gandeeni (70mm, 23.8g)
ガンディーニ

design: イタリアのカーデザイナーの名前を取っている(綴りは違う)。洗練されたボディデザインはなるほどガンディーニだ。
特徴は羽根が頭部に付いてることと、羽根を頭に付けたためにラインが羽根に絡まりやすいことを計算して、ワイヤーを追加して糸絡みを防いでいること。しかもこのワイヤーはボディ近くで90度折り曲げてあるので、常にワイヤー自体が水面にある。その効果は抜群で、相当粗っぽいキャスティングをしてもまずラインが絡むことはない。実に秀逸なアイデア。
casting: これだけウエイトがあれば広範囲にキャストが可能になる。横風にも強い。文句なし。
action: 水をかき集めるような羽根の動きでボディをローリングさせる。立ち上がりは素晴らしく、始動一発で全力全開で泳ぎ始める。
sound: ガバガバ(大きめの重低音)。水絡みは申し分ない。


Dekadance Fee (65mm, 17.6g)
デカダンス・フィー

design: 蝉っぽいデザインは斬新かつ秀逸で群を抜く。特に背中から尻尾にかけてのキザキザの美しさには目を奪われる。ただし目玉は蝉を踏襲しすぎたせいか、ややグロテスクである。左右に開いた目玉が「カニ」を連想させられる。もう少しかわいいおめめにして欲しかった。
casting: やや小振りなボディだが、サイズとウエイトとのバランスが抜群で非常に投げやすい。キャスティング時のストレスはほとんど感じない。
action: 羽根のばたつきが大きいので始動にやや手間取る。泳ぎはクレイジークロウラーに似たストロークの短いタイトなローリング。ラインの角度でアクションが小さくなるのが残念だ。
sound: ポコポコ(乾系の中高音)。水絡みは悪くない。


Clapper (75mm, 17.5g)
クラッパー

design: やや上ぞりのイモムシ系。カタチの面白さは現行の羽根もんの中では最優秀と言える。特に背中の凹凸感は何とも言えない美しさがある。細くて長い羽根とのバランスも絶妙。
casting: サイズの割にウエイトが軽いのでやや投げにくい感がある。羽根を広げると両翼の長さが12cmあり、飛行バランスが悪いので横風に弱い。ただしこれを改良するとせっかくのデザインが泣く。デザインをとるか機能をとるか、難しいところだ。
action: 始動はややもたつく。羽根が長い分ストロークも大きく、ボディ全体を大きくローリングさせて泳ぐ。リトリーブスピードによってアクションが小さくなることがある。長時間の使用はやや疲れる。
sound: バタバタ(歪系の中低音)。水絡みは良い。


Catbug (65mm, 15.5g)
キャットバグ

design: 鯰をモチーフにしたデザインだが、斬新さはあまり感じられない。タイイングアイの下が要(かなめ)になっていて羽根を重ねて畳む方式。このアイデアはなかなか斬新で面白い。
casting: ウエイトが軽いせいで飛距離は出ない。ワンサイズ大きくして、ウエイトバランスを変えたらアクションも変わってくると思うのだが‥‥‥残念である。
action: 羽根の大きさやカタチからは想像できないほど動きが小さい。速巻きではボディが浮き上がる。水の逃がし方が悪いか、またはウエイトバランス(浮き角度等)に問題があると思う。
sound: ピチャピチャ(小さめの高音)。羽根が完全に水を捕えきっていない。


Waddle bug (67mm, 13.7g)
ワドルバグ

design: かなり古いプラグだが、当時としては洗練されたボディシルエットと言える。頭に羽根を持ってきたデザインはユニークで無駄なところがいっさい無い。尻尾を残して水中に没するので羽根にラインが絡むことがある。
casting: 羽根が固定されていて、開いたまま飛んでいくためキャスト精度は悪い。全体のウエイトが不足している。スピニングタックル向き。
action: ヘッドが下がった浮き角度のため始動に手間取る。ボディが細長い割にはローリングは小さい。
sound: ポコポコ(小さめの中高音)。水絡みは並。


■これはなんやろ? (120mm, 40.1g)


私が所有するノイジーの中で最大の羽根プラグ。
去年ジャンキー内藤に貰ったプラグで名前は知らない。恐らくアメリカ製で塗りは粗悪。しかも重くて投げにくい。羽根をあれこれ触ってみたがまったく動かない。うーん、どうしょうもない‥‥‥。


いろんなメーカーがいろんなアイデアを捻出して、それぞれがそれぞれに個性を発揮している。使えるプラグもあれば、そうでないものもある。ただし、これは「好み」の問題である。「好み」は人それぞれ違う。したがって、ここでの私の評価はあくまでも「個人見解」であることを理解していただきたい。


                  2002.2.22 i-kas


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