Angling Net / Fishing Reports

なんでアマゴはスピナーを食うんやろ?
スピナーで川の小町娘を釣る

市川のスピナー師:チルドレン中野

アマゴには、華奢で可憐でそのくせシャキッとしたしっかり者のイメージある。そうそう、テレビの時代劇によう出てくる若うて美人の小町娘やね。

最近はアマゴを釣るのに4〜5cmのミノープラグを使うんが全盛やね。たしかにアマゴは鮭科のフィッシュイーターやから方法としては理に適うてる。小型で高性能のミノープラグが大量に出回りだしたのを見ても、この釣法がますます盛んになることをメーカーは見越してるんやと思うよ。
しかし、私らが渓流の釣りを覚えた頃はスプーン、スピナー一辺倒。小さいミノープラグというと昔はラパラぐらいしかなかった。動きはまずまずやけどリアルさは‥‥‥。

ところで、ミノープラグというのはアマゴにも「小魚」に見えてはずやけど、スピナーはいったい何に見えてるんやろ?
水の中に、あれだけギラギラ光るような餌があるとは思えんし、高速で回転してるスピナーとおんなじようなカタチの餌があるとも思えんからね。
一説ではカゲロウの成虫が水中を流されてる様子を表してるということらしいけど‥‥‥しかしあんなにグルグル回るかな? めちゃくちゃ不自然やもんな。

私、思うんやけどね、多分、アマゴは「なんやねんコレ?」て思いながら興味を惹かれてついてくるんやないかなと。で、アマゴには「手」がないもんやからついつい「口」で触ってみたら釣られてしもた‥‥‥と、こうなるんちゃうかなと。
ま、実際、アマゴに訊いてみんとわからんことやけどね。

スピナーの利点は川底スレスレをトレースできること。ミノープラグの場合、「瀬」はええけど「淵」をやるときはなかなかアマゴの泳層まで届いてくれへん。これはちょっと歯がゆい。その点スピナーは流しながらカウントダウンするという手がある。着水点から落とし込んですぐに底を探れる。これはけっこう使える手やね。

まあ何で釣るにしても、こんなキレイな魚が釣れるニッポンの川、世界中に自慢したいね。

19 Feb 1998
Ikasas Ikuy


 Hard Trout Fishin'