Angling Net / Michinoku River Report Cardinal-33の復活 text and photograph by Daisuke Ogawa 僕はスピニングはカーディナル33を使います。なんでかと考え直してもよくわかりません。 長いこと使っているうちに愛着が沸いたというのが一番の理由でしょうか。 他にはキャストして着水したらハンドルを回せばベイルが返る。これが早い流れの渓流で釣りするときは便利なんです。ただそれだけの理由なんやけど‥‥‥ カーディナルは故障が多いと言います。 でも僕の33は去年初めてベイルスプリングが折れるまで大きなトラブルというのに見舞われたことはなかったんです。 僕がこれを購入したのが今から10年程前。バスとギルはもちろん海の小物から渓流まで色々な魚を巻いてきました。スプーンにかかった70オーバーの鯉を4ftのグラスロッドと4LBラインの組み合わせで巻いたこともあります。無茶苦茶な使い方してきたのに文句も言わんと長いことよう頑張ってきました。 でもついに今年の解禁後一発目の釣りで大きな故障しまして‥‥‥ ベイルヒンジ(ラインローラーのついてる黒いプラスチックのところ)が真中からポッキリと折れてしもたんです。釣りからの帰りの足で釣具屋に寄って部品取ってくれと話したところユーザーカードを持ってきてくださいとのこと。そんなんは何処に行ったかわわからないと言うとそれでは部品は取れませんとの答え。 釣具屋も冷たいなと思いそのまま壊れたリールを持ち帰り机に置いて眺めてました。もう10年も使ってきたし引退させても良いかなと思ってました。 でも壊れたまま机の上にあるの見てるとなんかもったいないというか可哀想で‥‥‥ その話をAngling Net BBSでしたところ小西啓介さんから直接オーダー出来る方法を教えていただきました。 早速翌日に電話し、こないだとは別の釣具屋に部品を取ってもらうようにオーダー。その部品が届いて交換したのが3月29日。このリールで一本だけで良いから巻いて小西さんにお礼を言いたいな‥‥‥と思って30日の日曜に釣りに出かけました。 ほんとは午後から釣りしたかったんやけど色々と用事を済ませたのが午後4時半過ぎ。 今は暗くなるのが6時過ぎ、よっしゃまだ間に合うな。ちょっとだけ覗いてみよ!と思い出発。 少し渋滞してたけど川についたのが5時ちょい過ぎ。ちょっと車を走らせれば鱒がすむ川。ほんと恵まれた環境です。 最初はとある沢を攻めてみたんですが日曜日の夕方ということもあり、河原には新しい足跡がたくさん。水温は低いし1回だけちっこい奴が挨拶にきただけ。時間も無いし早々に諦めて下流へ移動。 そこは解禁になってすぐに先輩が泣き尺のヤマメを獲っているポイント。堰の下にテトラが入っており堰から流れ出た水が全部テトラに吸いこまれて吐き出されてくる場所。そのテトラギリギリにブラウニーをキャスト。 ハンドルを回しベイルが戻り水温を考えて移動距離を短めにした小刻みなトゥイッチで誘う。先週も同じ場所を覗いたので大体の川底の地形はわかっていたが掛け上がりに差し掛かったときにガツンと激しい当り。 ヤマメみたいなローリングが無くイワナかな?と思いながら激しい引きをカーディナルのドラグでかわす。いざ手元に近づいてくるとやはり白い斑点が。ネットも無いしとりあえず岸に引きずり上げキャッチしてみると明らかに尺オーバー。 メジャーをあててみると36cm。 修理して1発目に巻いた魚がこれですわ。僕が釣った鱒で最大です。なんか無茶苦茶嬉しかったです。 国産のスピニングのドラグや機構の良さは大変よくわかります。でも僕がやる釣りではカーディナルの機能と性能で十分やと思います。 分解して手入れするのも簡単やし、ドラグの調整も慣れてるし。ライントラブルも糸巻量の調整でなんとかなるし。今回の故障と修理、この魚でまた手放せなくなってしもたような気がします。 またたくさん巻いてもらお。 2003 3.30 レポート&写真 小川 大輔(仙台) to michinoku river report |