Angling Net / Michinoku River Report 台風十号の置き土産 Ogawa Daisuke from Sendai 今年の春先に壊れたリールが復活して以来良い魚をたくさん巻いてます。 復活してすぐの36cmのイワナ、続いて39cmのイワナ、先月は32cmのヤマメ。 9寸クラスも結構釣れてまして。 極めつけが今回獲ったヤマメです。 東北を台風10号が縦断したのが9日。 まとまった雨量だったので川はかなり増水したはず。 10日は台風が通りすぎ快晴。 気温はグングン上がったけど風が強い。 そして水量が落ち着いたと思われる11日の朝、連れと一緒に本流に向かった。 水は若干増えてる。 濁りはちょっとキツ目。 でもここではかえって好都合だと思った。 川に入り淵を2箇所攻めて小さなヤマメを二本釣る。 当りがあったのはこのほかに1回だけ。 濁りでチェイスが見えずちょっと不安・・・ 適当に見切りをつけ遡行してたどり着いた大きな淵。 今回入った川の中で核心と言うべき場所。 川が二股に分かれその二股が合流する場所が大きな淵になっている。 今日は連れに釣らせるつもりだったので川の合わさりの一等地を譲り僕は淵尻を攻める。 その淵尻は大きな一枚岩なんだけど流れで浸食されて30cm幅くらいの溝が何本か通っている。 居るのであればその中のはず。 そこでの一投目。 対岸に向かって流れに垂直にミノーをキャスト。 溝の上でトゥイッチをかけ魚を誘う。 中間を過ぎふくらみ気味にターンして目でミノーが追える位置まで来た。 溝の中からミノーにもの凄いスピードでもの凄い大きさの魚がチェイスして来た。 そのまま大きな口を開けてミノーに噛みつく。 一連の動作が目に入ったので合わせも決まる。 凄い水飛沫を上げて暴れる魚。 ばらしたくない、早く獲りたい。 でも4lbが心もとない。 フックも刺さり重視で細軸のものに変更してあったので不安でしょうがない。 こっちから強引な寄せが出来ないので魚が落ちつくのを待たないとどうしようもない。 流れの本筋にだけは入れないようにテンションを掛けていた。 増水した重い流れにだけは入れたくなかった。 そこに走られたらラインが切れるかフックが伸びるのは確実。 緊張と興奮で同行者を呼ぶ言葉が言葉になってない。 魚の暴走が一段落したところで折り畳みネットを取り出して掬おうとする。 しかしまだ余力十分で暴れて思うように掬えない。 動揺で魚をネットで追いかけてしまった。 頭の中では尻尾からではダメなのはわかってるんだけど早くネットに入れたかった。 たまたま運良くこっちに頭を向けた時に一気に掬った。 Very good condition の幅広山女魚 5cmミノーが本当に小さく見える‥‥‥ とにかく早くばらす心配の無い安全な場所に。 陸地に上げメジャーを当てる。 40.5cm。 5cmミノーが本当に小さく見える。 写真では銀色にしか見えないけど側線の辺りにピンクの線が入り、薄っすらとパーマークも見えていた。 一生に1回あるか無いかのチャンスを手にできた幸運。 雨後の増水というチャンスにすぐ川に行ける環境と好運で獲れた一本。 またアクシデントから復活したこのリールがやってくれました。 2003.8.11(月) 写真&レポート 小川大輔 to michinoku river report |