Angling Net / ikasas ikuy's "talk to myself"




1 mar 2004 World GP

修行明け
夙川駅で産経新聞を買って
ニシキタのマックで魚ハンバーガーを頬張りながら読む

「世界をめざした二輪の闘い(1)」

むむむ……
いきなりデルピエロで斬り込んできたか‥‥‥
「あのデルピエロが、サインをもらっている。あれはいったい誰なんだ」
‥‥‥加藤大治郎のことだ

ゼッケン「74」
なんというすばらしい番号‥‥‥

こんなふうに斬り込まれたら
もう太刀打ちできないではないか‥‥‥
書いているのは産経新聞社会部記者の高砂利章である
断っておくが
タイでのハンドルネーム「T-T」は
トシアキ・タカサゴではない
あくまでも
タカサゴ・トシアキである
ニッポンジンは苗字が先だと彼は言い切る
彼のこだわりの一つだ
それにしてもデルピエロ‥‥‥
う〜む
ボク(読者)を引きずり込むツボを心得ている

連載の1回目はその大治郎かと思ったらそうではない
「岡田忠之」vs「原田哲也」だった
いずれ劣らぬニッポンを代表するGPライダーだ
彼らが90年代前半に繰り広げた死闘を
息もつかせぬ流麗な切り口で書き貫いてあった
流石はプロの物書きである
ボクは魚ハンバーガーをくわえたまま
一気に読み終えた

世界GPというと
ボクの中の偉大なレーサーは
いまも「平忠彦」であり
「フレディスペンサー」である
そして雨が降ったら「ランディマモラ」だった
カッコ良すぎて近寄りがたい
憧れのスーパースターたちだ
それはすべて80年代の話である
ボクがちょっと目をそらしたその隙に
おびただしい数の若手(当時)ライダーが出現し
世界の大舞台で大活躍を始めたのだった
振り返ってみれば
90年代はすごい十年間だったということだ


2 mar 2004 It is a rough sea and is jiggin'

日本海へ釣りに行く
天気予報によると海は「大荒れになる」らしい
さて船は出るのか‥‥‥
案の定乗る予定の遊漁船「G」は出船しないという
ところが別の大型船「K」に問い合わせてみると「出ます」というのだ
イヤな予感‥‥‥
しかしせっかっくの休暇なので思い切って乗ることにする
これはボクにとってけっこう勇気のいる選択である
そしてこれまた案の定一発船酔い
乗船から約1時間半は、引き上げられたドザエモン状態だった
船室の硬いベンチで転がっていたのである
というのも乗船30分前に飲まねばならない酔い止め薬を
出船予定時刻の30分前に飲んだところ
船頭が「今日は昼から荒れてくるから早めに出るよ」と
20分も繰り上げて出船したからである
つまりこれがどういうことかというと
ボクの体の中でまだ薬効成分がその実力を発揮していないうちに
ボクは船に乗って沖に出てしまったのである
したがって出船即撃沈‥‥‥カンペキにゲロゲ〜ロである
ところが、胃袋がひっくり返えるほど出したので
お腹が減ってお腹が減って
おにぎり(ニッコー昆布)、クラッカー、パンなどなどを
ポカリスエットで胃に流し込んで‥‥‥いざ参戦
みなに遅れること約2時間
第1投目でいきなりアタリが来て船酔いも覚める

エンドレス森下作 ニセダンシング165g
寒さで顔面が引き攣っている‥‥‥

その後、潮も天候も悪くなり
もう一匹追加したところで早仕舞いにする

結果:ちょんまいハマチ2本
   他の人(エンドレス、ゾンマサ、マスター)も2〜4本
   うち1本だけキープ
   明日刺し身で食べてみよう‥‥‥


3 mar 2004 Kobe, Lammtarra & kojoro

今日は思いきり暇なのでぶらっと電車で神戸まで
花隈で降りてまず元高3のもっこすで中華そばを食う
横でオッサンが美味そうに餃子を食べてるのを見て餃子追加
正面のオッサンが昼間から麦酒飲んでるのを見て麦酒も追加
まだ朝の11時半だが「かまわぬかまわぬ」
もっこすの麦酒は「札幌黒生」
ヱビスのつぎにうまい

元高3番街の西入口
角のバイク屋の北隣が「もっこす元町高架下店」
席はカウンターだけ、13〜4人で満員

モトコー4を抜けて5〜6に入るとゴーストタウン
九割方の店がシャッターを下ろしている
明かりがなければ昼間でも真っ暗で歩けない
更に西へ進む
モトコーセブンへ入ると開いている店が増える
入り口にイカリヤのショウウィンドウがある
雑貨屋「オバタ」はいつもながらの盛況だ
なぜかロシア人船員らしきが
韓国製キムチラーメンを箱買いしてたり
今日は学校ではないのかというような中坊風少年が
真剣に280円のヘッドフォンを手にして見てる
ボクはつめきりをたくさん買う

元高セブンを出るとJR神戸駅
JRの駅前で繁華なのは大阪ぐらいで
尼崎、西宮、そして神戸‥‥‥
ことごとくうらぶれた感じのする駅前である
阪神間は運賃の安い私鉄の利用者の方が多いからだろう
神戸駅前を素通りして更に西へと進むと
新開地劇場が見えてくる
ただいま大衆演劇「劇団九州男 大川良太郎」が公演中
昼の部はすでに30分ほど過ぎていたが
入場料1800円を払って入ってみる
客入りはまずまずで五分程度
「涙と笑いの人情芝居」
ちょっとした酔狂だがたまにはこういうのも面白い
三幕目からは舞踊ショーになったので外に出る

湊川公園につながる商店街を歩く
二、三年前の夏に来たときと少しも変っていない
華やかさのまったくない寂しい商店街だ
歩いている人のほとんどが高齢者か仕事にあぶれた労働者
なんとなく大阪の阿倍野から鶴見橋に続く商店街に似ている
大阪とちょっと違うのは
身に着けているものが地味ながらもこざっぱりしているところ
そのぶん大阪より臭い立つ活気と迫力に欠ける


今日、3月3日は雛祭りで
ササキラムタラの4歳の誕生日でもある

猫なので
誕生日パーティもなければ
誕生日プレゼントもないのだが
キャットフードの上に
いつもより多めにイリコをトッピングしてもらって
むさぼり食っている姿が
なんとなく「めでたい」のである
猫を飼い始めて
もう四年になるのか‥‥‥

そうそう
昨日お父さんが日本海で
フラフラになりながら釣ったハマチのあらをあげようね


さてこの頃は
焼酎一辺倒の酒飲み人生である
ボクは何故五十になるまで
焼酎の味を知ろうとしなかったのか
自分でも不思議かつ残念に思う今日此頃である

博多小女郎 吟醸磨き「壺」 25度
原材料:麦、麦こうじ
福岡県粕屋郡粕屋町長者原

はかたこじょろう
芋とは違う切れ味がある
サラサラとして実に気持ちの佳いのどごし
きれいな陶製の壺に入って
こんなに旨くて
どんな料理にも合って
それでたったの1772円(久保酒店)なのである
ああ
近ごろは
ワインを飲まなくなったなぁ‥‥‥


4 mar 2004 a hard fishing

レバノン VS ニッポンU23を見たあと
4時から始まるNHKの生きもの地球紀行を見たので
目が覚めたのは昼近くだった

大急ぎで用意をして
クルマで40分ぐらいのところにある
S市のAダムへ小魚釣りに行く
三番の毛鉤仕掛けに
ネオプレーンチェストハイウエーダ
ダウンジャケットを着込んで水辺へ降りる
こんな寒い日にも関わらず
熱心なバス釣り人が数名
物静かにラインの動きを追っている

三月だというのに
雪雲がすっぽりと湖面を覆って
昼なおこの暗さのAダム

それにしても寒い
一昨日の日本海以上だ
真冬のような冷たい北風と
時折横殴りに降りつける雪に難渋する
濡れた冷たいラインを手繰る指先は
すぐにカチンコチンに凍りつき
毛鉤もうまく結べない
小魚のいそうな場所を転々としつつ
3時間あまり‥‥‥
魚は当然のように反応してこなかった
そのうち
脳がフリーズしはじめたので
やめて帰ることにした
こんなことなら来るんじゃなかったと思うところだが
こういう寒い釣りを経験しておくと
温かくなって簡単に釣れるようになったとき
小魚1匹にさえ大きな悦びと感動が得られるのである
‥‥‥と
苦しい言い訳しておこう

ああ
寒かったぁ


5 mar 2004 tan-tan-men

今日もまた
思いきり暇なのでぶらっと電車で大阪まで‥‥‥

あそうそう
昨日Angling Netの掲示板に

「担担麺を淡々と食いたい」

という書き込みがあった
堺市在住のたつみさんの書き込みだ
特に意味のない語呂合わせだとは思うが
なぜか妙にこのフレーズが頭からはなれない

タンタンメンをタンタンと‥‥‥
タンタンメンをタンタンと‥‥‥

天神橋筋商店街は
なんといっても大阪一の商店街だ
心斎橋筋商店街もたしかに繁華な商店街だが
風格というか
品位というか
いろんな意味でほかとは比べ物にならないのだ
いわゆるひとつの由緒正しきニッポンの商店街なのである

松屋町(Matcha machi)筋を北へ進んで
大川(旧淀川)に架かる天神橋を渡ると天神橋筋と名前が変る
道はすぐに左へそして右へとカーブする
いわゆる「天神橋シケイン」だ
本来この道は天神橋から真っ直ぐ北に延びる直線道路なのだが
ここには天神橋筋商店街があるのでクルマを走らせるわけにいかない
しかたなく西側に商店街と平行して車道が付けられたのだ
まあそんなことはどうでもいいか

まず南端の1丁目(天一)からぶらぶらと商店街を歩いてみる
時計を見ると昼の12時
どこからともなくサラリーマンが溢れて出てくる
彼らはものすごいスピードで歩いている
サラリーマンの昼休みは短い
もたもたしていたら食いっぱぐれてしまうのだろう
それぞれがそれぞれに
思い思いの昼ごはん屋を目指している

天一のアーケードの下に入ってすぐ
ひとつめの脇道を西の方へ入ると
「担担」という看板が見える
突然また

タンタンメンをタンタンと‥‥‥
タンタンメンをタンタンと‥‥‥

という呪文のようなフレーズが蘇ってくる
店の入り口には「普段着の四川料理」と書いてある
ふだんぎ‥‥て?
さっそく入ってみる
全部で6卓の小さな構えだが
なかなか清潔そうな店内である
ウエイトレスのお姉さんがメニューを持ってきて
「本日のサービスランチは鯛の清蒸と点心のセットです」
と奨める
「担担麺が食べたいんですけど」
「ございます」
とメニューを指さす
「四川風担担麺(汁なしで超辛口」
「日本式担担麺(汁ありでやや辛口」
の2種類が示されていた
少し迷ったが汁のある「日本式」にする
韓国の冷麺(ネンミョン)も
汁のないネンミョン(韓国では普通の冷麺)と
汁のあるムルネンミョンの2種類があるが
ボクは絶対的にムルネンミョン派だ
元々四川発祥の担担麺は汁がなく
茹で上げた麺の上に挽肉、野菜などを載せ
激辛の味噌だれをかけたものらしい
ネンミョンやスパゲッッティのような食べ方をするようだ
待つこと十数分
担担の担担麺を淡々といただくことにする
中太麺の上に
挽き肉、削り南京豆、白菜、葱、玉葱、などが乗っている
スープはほぼ黒に近い焦げ茶色だ
「うっ!‥‥‥辛ぁっ!」
食べ始めてすぐに顔面から汗が吹きだしてくる
「日本式」でこの辛さだ
四川風超辛口はいかほど辛いのか‥‥‥
とても淡々と食べられそうにない
それでも辛いのを必死で堪え

タンタンメンをタンタンと‥‥‥
タンタンメンをタンタンと‥‥‥
とつぶやきつつ食べ切る
汗びっしょりで700円(御飯、煮野菜、デザート付き)は安い

Osaka "Ten-Man-Guu"
天一と天二の間を少し東に入ると大阪天満宮
いわゆる「天満の天神さん」である

猫の額ほどの狭い境内には紅白の梅が咲き誇り
参拝客もちらほらと背を丸めて早い春を楽しんでいる様子

てんじんさん
うめにうぐいす
まつにつる
やおのあさきち
もぉとるのさだ

どろ


境内には茶店が出ていた
梅うどん150円
白玉ぜんざい100円
甘酒100円
おでん100円
ヱビスビール350円<‥‥‥
まだ口の中が「四川ピリピリ」なので甘酒をいただく
ほんのりと甘くてなかなか上燗

天三を歩いていると美味そうなたこ焼き
店の名前が「Negi to Teko」
英語かと思ったら「ネギとテコ」らしい
いかにも大阪のおばちゃんといった感じのおばちゃんが
魔術師のような手さばきでたこ焼きを焼いている
「おいしいでぇ食べてってやぁ」
「ああビール飲みたなってきたわ」
「中に入ってたこ焼きでビールどーぞー」
外側がカリッとしていて
中がトロリとした最高のたこ焼き
そしてなんといってもたこ焼きにはヱビスビール
たこ焼き11個(1個オマケ)とヱビスで900円は安い

天四から天五あたりでまた脇道に逸れる
裏通りというか路地のような狭い道にも商店は続く
‥‥‥と、突然「天五会館」の木製看板
ああ懐かしい
昔JLAがここを借りて年度総会をやったとき
一番最初に来たら葬式会場になっていた
「ご焼香ですか」
「いえ釣りクラブの‥‥‥」
うろたえていたら辻さんが現れて
「ごみんに、急きょ場所変更です。ここ葬式優先なんですよぉ」
ああなぁつかしぃなぁ‥‥‥

というようなわけで
天一から天六まで約2km
食べたり
飲んだり
見たり
買ぉたり
触ったり
転がしたりしつつ
たっぷりぶらぶらと二時間
ああ
商店街歩きは面白いなぁ

商店街でみつけた面白そうな店
カレーの「上等カレー」
タイ料理の「MAESAI(メサイ)」
ラーメン・餃子の「おばちゃんとこ」
インド カジュラホ料理の「クンジーズ」
ベトナム料理の「Kong Wa(光華)」
一銭焼きの「一銭屋」‥‥‥一銭ではなく1枚100円
ふるほん「天牛書店」も健在
銃砲店「立川マイト」‥‥‥なんか怪しげな雰囲気
雑貨屋「エロムード」‥‥‥もっと怪しげな雰囲気


6 mar 2004 Japan U23

アテネ五輪アジア最終予選
ニッポン vs UAE
後半の後半
立て続けにゴールして
2-0で勝った
いやすんばらしい
Japan U23代表選手の皆さん
面白いゲームをありがとう
堂々とヱラソにニッポンに帰ってきてください


7 mar 2004 blues cd

ネットオークションで
ブルースのCDを4枚落札した
昔はブルースのレコードやCDは
そう簡単に手に入らなかった
レコード屋をあちこち探し回ったり
無ければお店に注文して
長い時間待たされて取り寄せてもらったり
‥‥‥と
結構苦労して集めたブルースCDなのだが
この頃は
インターネットで簡単に買える
さらにオークションだとこれがぐっと安く買える
下の4枚
どれも新品で1枚1000〜1200円というびっくり価格だ

Rooseverlt Sykes "The Honeydripper 1945-1960"
1906年アーカンソー州ヘレナ生まれ
渋くてブライトリーなピアノと
このオッサンのチャイニーズな顔がどうもマッチしない


Slim Harpo (James Moore) "The Best Of Slim harpo"
1925年ルイジアナ州ウエストバトンルージュ出身
Robert Johnsonぽいフェイスのブルースハーピスト
グッくるヘビーでアーシーなハープはどうだ


Jimmy Reed "Big Boss Man"
1925年生まれのビッグボスマン
インチキ臭いフェイスのブルースハープ&ギタリストブ
この酔っ払い風のダルなボーカルがたまらない


Taj Mahal "The Best Of Taji Mahal"
1942年生まれのカリブの血を引く異色ブルースマン
ボーカルもギターも最高級のブルース
おまけにハープもディープで文句無しだ

こんな素晴らしいブルースを聞きながら
早い春の宵を楽しんでいるようなわけで‥‥‥


8 mar 2004 tabun koi

いつもなにかとお世話になっているjamさん(もんじゃ岡本氏)が
待望の「タブンコイ」を送ってくれた
いやもうこれは実に素晴らしい
このグラマラスなボディ‥‥‥
非の打ち所が無い
一瞬"Ray Tune"かと思った(上原さんゴメン)

Tsurikichi Sanpei "Koi Hopper"
全長95mm, 体高32mm, 幅28mm,
重量15.4g (Hooks Mustad#2×2含む)

さっそく洗面台に水を張って浮かべてみる
む!
むむむっ!
見事なボディバランス
予想通りの過剰浮力
水面ポッカリだ
これは「釣れるぞ!」

なんと言っても
この「目ぇ」が素晴らしいのだ
普通この手のルアーは「目ぇ」がでかすぎるのだが
このつぶらにもホドがある小さな目ぇはどうだ!
みごと!


9 mar 2004 kazika 1/3

北海道へ行けば
簡単にカジカが釣れる‥‥‥というのが
大きな間違いであることを確かめに
北海道へ行ってみることにしたのである
案の定
NHKの「生きもの地球紀行」でみたとおり
カジカは北海道でも激減していて
そう簡単には釣れないのである

道道675号線
他府県から来た者は「どうどう」という響きに感動する

とりあえず
函館へ来たからには
美味いものを食べなくてはいけない

函館ベイエリア「古希庵」

雲丹
海鞘
槍ゐカ
鱒の助
黒頭カレイ
毛ガニ
ネボッケ
イクラ
ルイベ

女性オーナーのもてなし方が一流である
残念ながら麦酒はヱビスではない
二番目のサッポロ生黒札だ
それでも
酒は信州の「真澄あらばしり」を置いているところが憎い

夜が更けて
ゴソゴソと宿を抜け出し
パックロッドを片手に海へと向かう
道は先日の大雪の名残でびっしりと雪が積もっている
ツルツル滑って足元がおぼつかない
宿からほど近い埠頭で第一投
‥‥‥当然のように反応が無い

それでもめげず
大中小
重中軽
深中浅
遠中近
場所を変えつつ
仕掛けを取っ換え引っ換えしつつ
投げまくるが
アタリの「ア」の字も
カジカの「カ」の字も
‥‥‥ない

無風ベタ凪ぎ
絶好のコンディションだが
そのうち指先の間隔がなくなってきて
じょじょに集中力が薄れる
‥‥‥撤退


10 mar 2004 kazika 2/3

朝おそく起きる
昨日と打って変わって気温が低い
おまけに風が出始めた

朝飯を食べに朝市へ
とりあえずウニ丼である
これが美味いと思ったら大間違いだ
前もって情報は仕入れていたが
ここはとても客本位の市場ではない
観光客相手に暴利を貪る市場なのである
本来「朝市」というのは
新鮮なものを安く買える場所のはずなのだが‥‥‥

これが朝市のとても清潔とはいえない食堂の「ウニ丼」

阿修羅のような店のおばさんにお値段を聞くと
「ウニの量で1500円から3000円まであるよ」
という
「じゃ、いちばん豪華なやつで」
と注文する
そして出てきたのがこれだ
ホッカイバフンウニかと思ったら
ふつうのムラサキウニである
ごはんが見えないように錦糸玉子で誤魔化してある
これでお値段3000円はいただけない

もちろん
函館にもちゃんとしたウニ丼を食べさせる店はある
たっぷりとウニを載せて2000〜2500円が相場だ
間違っても朝市で朝飯などと考えないことだ

路面電車の一日フリーパスを買って
函館競馬場まで行く

JRA 函館競馬場
平日なので競馬はやっていないけれど‥‥‥

さらに電車で五稜郭を見に行く
五稜郭タワーに登ってみたが 観るべきものは何もなかった

昼飯に入った寿司屋
ここのウニの軍艦は絶品だった
ウニは軍艦でいただくべきものだった
けっして熱い飯の上になど載せてはいけない
‥‥‥と思った

電車で函館山の麓にある「谷地頭」という所へ行く
ヱビスを飲みながらやちがしら温泉に浸かる
混浴ではなかったが
オレンジ色のやわらかい湯が
疲れ果てた体の芯までほぐしてくれた

元気が出たところで
ついでに近くの漁港へ行く

殺風景な住吉漁港

釣人が3人
一ヶ所で肩を寄せるようにして何かを釣っている
「何が釣れるのですか」
「何が釣れるのかわからないのです」
「そうですか」
「そうです」
朝から何も釣れないのだという
だから何が釣れるのか分からないのだという
もっともである
風はときおり港の中まで吹き抜けて
せっかく温泉で暖まった体が一気に冷える

また電車に乗って
反対側の海岸にある函館漁港を見に行く

活気のある函館漁港

こちらは風裏になるかと思えば
むしろ風表だった
風は函館山を回り込んで
両側の海岸に吹きつけていた
出漁前のイカ釣り船が所狭しと並んでいる
投げたワームが風に押し戻されて「でぼちん」に突き刺さる
ああ
極めて寒い

今夜は釣りは諦めることにした
この風ではとても釣りになりそうにない
ホテルの近くの「函館BEER」で
イカそうめんをあてに
飲みつぶれる寸前まで地麦酒を飲むことにする

れんが造りの函館BEER

数種類の地麦酒を片っ端が飲み干す
ここのビールはどれもこれも素晴らしく美味い
ビールもちゃんとした製法で作れば
このように美味いものが出来るのである


11 mar 2004 kazika 3/3

さて最終日の朝
強風波浪注意報だと天気予報はいう
なるほど風はますます強くなっていた
ああついてない人生だった
こうなりゃもう何もすることがない
仕方がないので函館山にでも登ることにする
山頂までロープウエイで3分、片道640円
しかし‥‥‥

函館山頂から市内を望む‥‥‥?

世界一の夜景とうたわれる山頂からの朝の眺め
雪まじりの強風が吹き荒れている
なにがなにやらさっぱりわからないが
東岸に波が打ち寄せているのがみてとれる

異国のような「金森倉庫跡」の町並み

倉庫跡はきれいに改装されて
土産物屋やレストランになっている
中の温度と外気温の差で体が変になりそうである
土産物屋の店員は半袖のシャツ一枚だ

ベイエリアの水路にも風が吹き抜ける

よし
今度来るときはもっと温かい季節にしよう
朝から晩まで魚釣りをしよう
そんなわけで
今日も朝からビールを3杯‥‥‥


最後になってしまったが
生きたカジカの画像を貼っておこう
カジカを釣って写真を撮る計画は見事に失敗したが
土産物屋の水槽で泳いでいるカジカの撮影に成功したのだ
生きたカジカといっても
息絶え絶えのカジカなのだが‥‥‥

友よ、これが北海道のカジカだ


15 mar 2004 BGN

各地(地球の裏側含む)から
「a!cho~ka !」へ釣果報告が届いている
ついつい重い腰が浮いてしまう
もうすっかり春だ

本日東播にてバスギルナマズ
略してBGN

本日の弁当箱=Chibi okabako
左:Ching Dong Stick, T3's Tabunkoi(もんじゃオカモト提供)
中:Ching Dong Bug Junior, Come Together
右:ケミホタル50, 輪ゴム, モトコーつめきり, 秘密ルアー2種

まずは
先日「ahonoダム」で手痛い目に合わされたにっくきブルーギルだ
この陽気で一気に水面に集まっているであろう‥‥‥と
池を三つほど回ってみたが
ブルーギルの姿がない
そんなはずはないはずだ
あちこち探し回ってやっと隠れ家を発見
こやつらは小さな流れ込みに集結しておったのだ

コンディションは上々
気分も上々

Hook#12のポッパーを元気よく食らう
もしかして世界一釣りやすい魚かも知れない

一ヶ所でブルーギルを12ひきだけ釣る
小さくても竿が曲がると嬉しい
しかしあまりたくさん釣るとイヤになる
ブルーギルはホドホドにしておくのがいちばんよい
それにしても
ブルーギルを釣っていると
まるで自分が
ブルーギルを釣るためにこの世に生まれてきたのではないかと思う

気温16℃
暖かい‥‥‥
薄手のダンガリシャツ一枚で十分だ



蒲公英、紫雲英、紅梅
早春三色同順

バスをやる前に昼飯
月曜日は「らんめん」は定休日なので
他のラーメン屋へ行くことにしたが
もしかして曜日を間違えて営業しているのではないか
‥‥‥と行ってみると
案の定、営業中だった
今年から第二月曜日以外は無休らしい
甘いめのスープが五臓六腑にに滲みわたる‥‥‥

さて
本日のメインイベント
バス&ナマズ
久しぶりに「人生の岐路池」へ行く

静かなたたずまいの「人生の岐路池」

あれは忘れもしない22年前の3月
生まれて始めて50cmオーバーのバスを釣った池である
感動で気が狂いそうになったのを憶えている
あれから何度もここで楽しい目をしてきた
いまなお何かしらの期待感のある池だ

チビおかばこに詰め込んできた
タブンコイ
チンドンバグジュニア
チンドンスティック
カムトゥゲザ
シークレットルアー
などなどを
かわりべんたんかわりべんたんに投げる
結果
惨敗に終わる

さてさて 日が暮れて
去年の秋
ラストナマズを釣った池へ行く
(実際にはその後別の川で何匹か釣ったが)
この川もここ数年急激に釣れなくなったが
それでも何かしらの期待がある
何かしらの「何」が何であるのかはわからないが‥‥‥

チビおかばこに詰め込んできた
タブンコイ
チンドンバグジュニア
チンドンスティック
カムトゥゲザ
シークレットルアー
などなどを
かわりべんたんかわりべんたんに投げる
結果
惨敗に終わる

ああ
釣れなかったけれど
じつに楽しい一日であった
こんな楽しいことをボクはいつまでやっているのだろう
‥‥‥と、帰り道ふと思った
思えば
二十代の頃、いっしょにこの遊びを始めた仲間たちは
今はもうだれも
だれひとりやっていないのだ
釣りをやめてしまったか
まったく別の釣りをやっているのだ
ああ
なぜなんだろう
なぜなんだろう



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