Angling Net / ikasas ikuy's "talk to myself" 1 jan. 2005 welcomes the new yeare 夜中に寒稽古があったので ほとんど寝ずに新年を迎える 帰り道 白瀬川の上流(雪はほぼ溶けていた)を数枚撮影するが あまり良いアングルではない ストリトフォトグラッファに自然の風景は似合わない 後日ここに貼ろう‥‥‥ お正月のテレビはどれもこれもくだらないので 池波正太郎の小説を読んで過ごす 2 jan. 2005 day that doesn't do anything 酒を飲んだり 餅を食べたり 桂枝雀のDVDを見て笑ったりながら一日を過ごす M&Rのオンガさんが 丹誠込めて作った八朔 ‥‥‥絶品 酒を飲んだ後のはっさくは格別である 体を動かすことは何もしていない 強いていえば 風呂に三回入ったぐらいか‥‥‥ 実に平穏である なぜか 無性にカレーライスが食べたくなっている 3 jan. 2005 january 3 is a day of the curry どうしてもカレーライスが食べたくなったので カレーを買いに小林のイズミヤへ行く もちろんレトルトカレーだが 驚いたことに105円から500円台まで二十種類以上ある 選んだのは300円台後半のこれだ 新宿「中村屋」インドカリー 中村屋は「日本のカりー文化、発祥の店」と書いてある おっと! ここでいきなり 「発祥の店」というのに弱い部分が露呈してしまった しかし それだけではない パッケージの写真も実にうまそうだ さっそく食べてみる ‥‥‥と 特になにがどうということはなく 極々ふつうの味のカレーだった なにはともあれ カレーライスを食べたいというささやかな欲求は満たされた 昼過ぎ カナダから郵便が来た アマゾンで注文した音楽CDだ アンビリバボォ! 封を開けて腰を抜かしそうになった こないだ買ったばかりのマリアマルダーの「On The Sunny Side」だ! またしても同じモノを ネットオークションとアマゾンコムでダブルブッキングだ ほんまにアホとしか言いようがない しかたがないので さらの方はハシモトのおばちゃんにあげることにしよう しかし こんなことをしていたのでは 和製マリアマルダーのおばちゃんを喜ばせるばかりだ 4 jan. 2005 lautrec 3000円のLagareカードを買うと ロートレックだった そうそう 2月13日までだった サントリーミュージアムへ行かねば www.lautrec.com アンリ・ド・トゥールーズ・ロートレックは 31点のポスターを残して1901年に35歳の若さで死んだ ロバート・L・ジョンソンは 29曲のデルタブルースの録音を残して1938年に27歳の若さでで死んだ 二人に何の共通点もないけれど‥‥‥ 5 jan. 2005 △□○ このまえ 山名の酒をboroccassに書いたが 今日はちがう なんとなんと じつに旨い酒である tabun 前に一度飲んだような気がする 名前が‥‥‥ □△○? △□○? 三角四角丸? 三四丸? どう読むのだ!? まあ 名前はどうでもいい 山名はこういうちゃんとした酒が造れるのに なぜあんな(2004.12.6)酷い酒を造るのだろう 不思議な酒蔵だ 兵庫県氷上郡市島町 山名酒造「△□○」 6 jan. 2005 japan extermination account of trips 偶然 こんなアホなホームページを見つけた まぼろしチャンネル 懐かしの昭和30年代、団塊の世代のB級文化を 日曜研究家の串間努と振り返る、 昭和レトロ系総合サイト。 ‥‥‥らしいが 振り返りようにも 振り返り代のない世代が大半を占めつつある昨今 昭和三十年代は遠くになったと感じずにはいられない レイモンド・ローウィーがデザインしたピース しかし こうゆうHPを見て嬉しくなるのは 確実に歳をとった証拠にちがいない 古めかしいテレビのチャンネルダイヤルをクリックすると 日本一どうでもいい番組表が‥‥‥ 7 jan. 2005 H.D.T.Lautrec サントリーミュージアム天保山へ ロートレックを見に行く 100年以上も前のリトグラフのすばらしさに声をのむ おどろどろした人物の表情のなかに ドレスアップされたリアリズムを感じる 商用ポスターでありながら なんて「お洒落」なんだろう‥‥‥ パリのカフェコンセール「ディヴァン・ジャポネ」のポスター Henri.De.Toulouse.Lautrec 1892〜93年 今日見た作品は 数年前に長崎でぜんぶ見たはずなのだが なぜか初めてみるような気がする つまり 前回見たときの印象と 今回のそれはまったく異なるのだ これは ロバートジョンソンを初めて聴いたときの印象と似ている 最初 ロバートジョンソンはボクの耳に染みなかった それがいつの間にか耳の穴から忍び込み 気が付けば胸の奥まで染み込んでいたのだ Henri.De.Toulouse.Lautrec(1864~1901)と Robert.L.Johnson(1911~1938) 二人の共通点は 少数の作品を残して早世しただけではなく 見る者をあるいは聴く者を 知らず知らずのうちに 自らの世界に引きずり込んでいく魔力を持つ点である 8 jan. 2005 blues cd 同じCDを2枚買うという失敗を立て続けに繰り返しながら ここ2週間ほどのあいだにブルースのCDを十数枚買った 新品なのにアマゾンで買うと信じられないほど安い 届くまでに多少時間はかかるが ヤフーオークションでボロボロの中古CDを買うよりマシだ 左上:Poet of The Blues(1947〜1990) 右上:The Original Wang Dang Doodle(1954〜1990) 下:The Big three torio(1947〜1952) まずは Willie Dixon を3枚 だれが何と言おうと ブルースはやっぱりウィリーディクソンだ 左上:Blues & Boogie Woogie vol.3(1959〜1973) 右上:Mule Bone (TajMahal)(1991) 左下:A Jazz Hour With B.B.King(1965) 右下:Riding With The King(2000) 上の2枚はややハズレだ "A Jazz Hour With B.B.King" はフランス録音の台湾盤で 帯には B.B.King を「比比金」と書いてあった 面白いので買ったがイマイチだ 圧巻は"Riding With The King"のジャケットだ 派手なアメ車を Eric Clapton が運転し 後部座席で B.B.King がふんぞり返っている Riding With The King Riding With the King Ten Long Years Key To The Highway Marry you Three O'Clock Blues Help The Poor I Wanna Bee Worried Life Blues Day Of Old When My Herat Beats Like A Hammer Hold On I'm Coming Come rain Or Come Shine なかでも "Key To The Highway" は最高だ 左:ECのF-SC, 右:BBKのG-ES このクルマはキャデラックか? こんな写真まで‥‥‥(大昔のBBとEC) B.B.Kingやクラプトンが特に好きというわけではないが こういうのを聴くと貫禄というか迫力というか‥‥‥ "Sweet home Chicago" 「シカゴブルースの伝説」DVD ブルースマン総出演‥‥‥ Muddy Waters Johnnie Johnson Sonny Boy Williamson Willie Dixon Howlin' Wolf Hubert Sumlin Junior Wells Robert Night Hawk Buddy Guy James Cotton Little Walter Ptis Span Koko Taylor John Lee Hooker Chuck Berry Rolling Stones Junior Parker などなどが かわるがわる登場して 演奏したり喋ったりするDVD 動いてるチャックベリーを見たのは初めてだ 今日 キャノンのスキャナが届いた さっそく使ってみる 1200dpiで写真(プリント)を取り込むと10分近く掛かった ロートレックのポスター(A4)を1200でスキャンしてみた やっぱり10分ぐらい掛かった4000×6000ぐらいになった それぞれWEB用に400×600に解像度を落としたが 300dpiでスキャンした画像との差がわからない 1200dpi‥‥‥必要なのか 明日はフィルムスキャンをやってみよう 9 jan. 2005 film scan 生まれてはじめてフィルムスキャンをする 操作は思っていたより簡単だが スキャン開始するまでのセッティングが面倒くさい‥‥‥ 京都へ行ったときに Rollei35T で撮影した一枚を あれこれ比較してみる プリントをシャープの旧スキャナで200dpiでスキャンした画像(補正なし) 下の3枚に比べるとがちゃこさんが言う「マゼンダ方向」になっているのがよく分かる プリントをキヤノンの新スキャナで300dpiでスキャンした画像(補正なし) スキャナが違うと色合いがまったく違ってくる 「マゼンダ方向」がかなり軽減されて驚くほど実際の「え」に近くなっている ネガフィルムをキヤノンの新スキャナで600dpiでスキャンした画像(補正なし) 全体にびっくりするほどモヤがかかって薄暗い「え」になっている 空の色がやたらセピア色だ 上のフィルムスキャンした画像をphotoshop5.5で補正した画像 コントラストとカラーバランスだけを使って補正したが、くっきりしたものの2番目の「え」に比べると全体におかしな色になっている こうやって比べてみると おなじカメラで撮った写真でも 扱い方ひとつで随分違う「え」になることがわかる 解像度が同じでも スキャナの性能でまったく別物になることもわかった さらに 面白いことに 画面左端を歩いている人物だが プリントでは2人なのに ネガを見ると3人居る プリントする段階でトリミングされているのだ むかし 50cm upのバスを釣って写真を撮ったら すべて尻尾が切れていた ファインダにはちゃんと入ってたはずなのに 写すとき興奮していたからかなぁ‥‥‥と ネガを見たら ちゃんと尻尾まで入っているやんか すぐに写真屋に行ってプリントをやり直させたことがあった 10 jan. 2005 film scan 南の夢 シャム王国でナマズを釣る夢‥‥‥か プラ・ビヤウ プラ・サワイ プラ・テポォ 時の匠「南の夢」 鹿児島県日置郡 田崎酒造 以前に飲んだことがある 可もなく不可もなく 実に今風な 喉を押さえつけるような 芋焼酎らしい芋焼酎だ 11 jan. 2005 film scan 佐々木家の猫歴5年目 氏名:ささきらむたら(Lammtarra) 年齢:4歳10ヶ月(2000.3.3 生) 性別:♂ 性格:質実剛健 好物:かつおのたたき 野生度:50 氏名:ささきべが(Vega) 年齢:2歳8ヶ月(2002.5.5 生) 性別:♀ 性格:優柔不断 好物:キャットフード 野生度:0 猫がいる生活を初めて4年7ヶ月になる ボクが家に帰ると べがは「ゴロゴロ」言いながら足元にまとわりつき らむたらは「なんだ帰ってきたのか」という目で見る どっちもとても猫らしい猫なのだが 犬と違って猫は決して人間の意に添わないのである 13 jan. 2005 osaka museum of history 友人ハヤマテツオの勧めで 大阪歴史博物館へ行く 超近代的な大阪歴史博物館の建物(Rollei35T) 入場料600円を払ってエレベータで10階へ いきなり「難波宮」だ たしかに大昔 なにわに天皇がお住まいになったらしいが まったく「ピン」とこない設定だ が まあ しかし ここは歴史博物館なのであるからして 太古の昔から語り始めねばおハナシにならないのだろう 実際かなり退屈なエリアだ ただし 下へ行くほどおもしろくなる 江戸時代 そして近代 子供の頃 見、聞きかじった場面に遭遇する 特筆すべきは昭和初期の魚屋の店先のタチウオだ あんな良型のタチウオ いまだかつて釣ったことがない それにしてもこの博物館 建物は恐ろしく立派なのに 入場料はたったの600円だ 少なくとも1200円は取らねば‥‥‥ 商売人の町オオサカにしては えらく客に「甘い」 市民の血税が正しく市民に還元されているとは思えない それともうひとつ気になったこと 「Osaka Museum of History」の看板だが あっさりと「Osaka Historical Museum」ではあかんのかな? 昼 友人ハヤマテツオと上六の福一屋へ 久しぶりのカレーてんぷらにどっぷりとつかる 閉店が懸念されていた福一屋は健在であった(Rollei35T) 金のライオンがゲロを吐くとウワサの上六温泉(Rollei35T) その後 上本町6丁目界隈を カメラをぶら下げながら歩いたが 気の利いた被写体には出くわさなかった 14 jan. 2005 old mac オールドマックをマサゴ楽器に引き取ってもらう まさごさんの奥さんに見つからないよう 作戦は日没後 夜間に行う 青白い爺さん iMacG3雪白 PM7200/132 LC630 PB520c の5台とスキャナを立花まで運び込んだ 作戦は大成功だった 家に戻ると あ! キーボードが1コ残っとる! あと RolamdのSC55mkはいりませんか? 15 jan. 2005 oil sardine かねて懸案であった竹中缶詰が届いた 世は今オイルサーディンである そのままもええけれど ぜひ 蓋を取って油を半分ほど捨てて 醤油をたらっとかけていただき オーブントースターで じわじわと熱し サーディンの表面にキツネ色が認められたら 慌てふためきながら取り出し あつあつをひぃひぃと 食していただきたい 傍にきりりと冷えた 角瓶ハイボールがあれば最高です ということなので 仰せの通りにやってみる アタマを刎ねられ腑を抜かれ 愛おしいほどお行儀に並んだ鰯くん 世界一との定評どおり 抜群の旨さである 缶詰工場のパートのおばちゃんたちが イワシをお行儀に並べている姿を想像しつつ 一匹づつ口に運ぶ 決して二三匹まとめて頬張ったりしてはイケナイ それはおばちゃんたちへの礼儀だ 特筆すべきは 酒肴として 一缶が丁度一人分に佳い量になっていることだ これ以上多くても少なくてもイケナイ そして酒だが ウイスキも悪くはないけれど ここはやはりヱビス黒ビールではないかと思った しかし このことはしばらく伏せておく iPodよりやや大きいけれど CDRomドライブよりだいぶ小さい この大きさが絶妙である 逸品は常に細やかな配慮が施されている 春になったら こいつを一缶ポケットに忍ばせて 桜の木の下で黒ビールを飲もう 16 jan. 2005 nishinomiya yacht harbor これがニグアンドサックス会長 ヨコヤマ画伯のヱだ 他にこれといって傑出したものは見あたらないが ヱの才能だけはかなり秀でている Nishinomiya Yacht Harbor jan. 2005 直線的な濃淡が見事だ ベルナール・ビュッフェのタッチであるが 本人はまったく意識していないらしい このヱ とある雑誌社から依頼を受けて描いたものだが 紛失したものか一時行方不明になっていた ようやく発見されたようだ 17 jan. 2005 10 years from earthquake あの地震からちょうど十年だ あの辛かったことや あのしんどかったことを あれこれと思い出してみるが あの出来事は すでにボクの中で消化されていて なにも思い出せなかった ボクの修行場のある小さな町で 1146人もの命が一瞬にして消えたのだが‥‥‥ 今朝 修行場近くにある小学校の校庭で そぼ降る雨のなか 1146本の蝋燭を灯した しかし 灯しても灯しても雨がそれを消した 灯しては消え 消えてはまた灯し ところが 5時46分 十年前の同じ時刻が近づくと 一瞬雨が止んだ 真っ暗な校庭が小さな灯で浮かび上がった そして それぞれがそれぞれの思いで黙祷を捧げた 黙祷が終わると 思い出したようにまた雨が降り始めた 一段と激しく降り始めた あれから十年が過ぎた 18 jan. 2005 arrive 一人で喫茶店に入ることが多い たいがい行く店は決まっているが (店の名前はここでは書けない) 初めての店なら 子供やおばさんがあまり来なさそうな店で ウエイトレスが少々不細工で不愛想でも 静かに落ち着ける店がよい できればBGMは軽めがよい 新聞は読まない 文庫本を数十ページ読むあいだに 両切りPeaceを2、3本吸い付けて うまい珈琲を一杯すすって 出ていく 19 jan. 2005 window photographing "Window Shopping"という言葉があるが 今日、神戸の街をぶらぶら歩いていて ふと思いついたのが Window Photographing........ 勿論そんな言葉はないだろうけれど やってみるとこれがなかなか面白い 暇にまかせて 三宮の旧居留地のブティックの"Show Window"を撮ってみた Brooks Brothers (Rollei35T) きれいにレイアウトされたショウウインドウに 歩行者やクルマが Layer のようにガラスに映り込んで 独特の世界を生み出しているのが実に面白い VIVIENNE TAM (FinePixF455) いかにガラス越しに街の風景を写し込むかがカギだ ときどき撮影者である自分が写ってしまうこともある しかしそれもまた一興である OLD ENGLAND (FinePixF455) こんな調子で二十枚ぐらい撮った (ローライで撮ったのは上の一枚だけ) いずれそのうち "street photographer work collection"に掲載予定だが どうもあのblog‥‥‥アクセスが悪い 20 jan. 2005 japan vs north Korea World Cupのアジア最終予選まであと20日になった 初戦の相手はあの北朝鮮だ 北朝鮮はむかし世界の8強に名を連ねた強豪国である しかし いまはニッポンの方がはるかに強いだろう 最近描いたヱ「ギターを弾く赤い服を着た男」2005.1 いろいろ事情のある国なので楽観はできない しかも全員兵隊だから死ぬ気でくるだろう それでも 4-0ぐらいで勝つと看ているのだが‥‥‥ 21 jan. 2005 kaiko ken 一念発起して部屋の掃除を始める‥‥‥と 段ボール箱が2つでてきた ひとつには むかし録ったカセットテープがぎっしり詰まっていた で もうひとつも同じかと思ったら なんと「文庫本」だった 十年、いや二十年ぐらい前に読んだ本だ 中から どこへ行ったものかと思っていた開高健のが十二冊出てきた 懐かしさのあまり本を手にページを繰る せっかく一念発起して始めた大掃除はあえなく中断となる 二十年前 むさぼるようにして読んだ文章の一片々々だが 憶えているのはほんの数片だけだ まるで初めて読むような新鮮さである 記憶力の悪さのおかげで一冊で二度美味しい そういえばつい先日のことだ ニシキタのジュンク堂で 思わず買いかけた「オーパ!」もこの中にあった 実は 修行場でヨコヤマ会長が読んでいるのをみて 急に読み直したくなったのだ ああ買わなくてよかった けっこう家の中に同じ本が二冊づつあったりする我が家だ そうそう そのとき「オーパ!」の代わりに買ったのがこれだ 「珠玉」は前に読んだと思っていたが 読んでみるとはじめてだった 少し人生論的な問いかけがあったりして深い 「ピカソはほんまに天才か」はまだ読んでいない タイトルからして楽しみである 他に中原中也の詩集や国木田独歩 コナンドイルの推理小説が二十冊ほど これだけあれば当分本を買わなくてよいけれど 部屋は一向に片づかない‥‥‥ 22 jan. 2005 shushinkan ボクが生まれ育った西宮郷、今津郷は それぞれ灘五郷と呼ばれる酒の名産地のひとつだった それがいつしか 醸造アルコール添加酒を大量生産する 箸にも棒にもかからないクズ酒蔵に成り下がって久しい 魚崎郷しかり 御影郷しかりである ボクはそんな酒蔵が造る酒に愛想を尽かし 昔ながらの酒造りをする地方の蔵の酒を飲むようになった 神戸酒心館 旬の酒「福寿蔵」 神戸市東灘区御影塚町(御影郷) いまの日本は日本酒が売れない なぜ売れないかというと不味いからだ 酔えればなんでもいいという時代はとっくに終わっている そういう酒を飲んだ世代は大方この世を去っている それなのに いつまでもしつこく 工業用アルコールを混ぜた不味い酒を売っているからだ つまり 酒を不味くして売れなくした責任はすべて酒蔵にある ボクはそんな酒蔵はどんどんつぶれたらいいと思っている (実際この四半世紀の間にいっぱいつぶれていったのだが) それでも 探せばまだこのせまい日本にも 真面目に正しい酒を造っている蔵もある 酒のナショナリズムを貫き通している蔵もあるのだ 生産効率が低下しようとも 人件費がかかろうとも 日本古来の酒造りの伝統を守るのが酒蔵の責任ではないか 手間暇かけて旨い酒を造れば 少々値段が高くても酒は必ず売れる なぜなら 飲んで旨い酒なら 酒飲みは高くても必ず買うからだ 酒飲みは幸せになりたくて酒を飲むのだということを忘れてはならない 久しぶりに飲んだ灘五郷の酒は 少し「佳くなってきたかな」という印象だ しかし 売れなくなってから気づくようでは遅いのだ 遅すぎるのだ 灘五郷の酒蔵が 酒飲みの心を取り戻すのは遠く険しい道のりかもしれない 是非がんばってくれ 23 jan. 2005 papalagi 日曜日だというのに残業だ 朝早くからこんなことだ‥‥‥ 左上:近所の小学校で防災訓練をする(子供は近所の知らん子) 右上:消防音楽隊でラッパを吹く横山ニグアンドサックス会長 左下:音楽隊の指揮をする川上ニグアンドサックス平会員 右下:梯子自動車を操縦する丸谷ニグアンドサックス平会員 まあこのくそ寒いのに 大勢の人が来ること来ること 早朝から夕方近くまで残業してへとへとになって電車で帰った 家にたどり着くと くらげ→ノビー経由のサッカーのビデオと P'S RECOMMEND でだまされて注文した本が届いていた さっそく オークボヨシトがスペインで英雄になったゲームを観た 素晴らしかった 実に頼もしい22歳だ アマゾンから届いた本はこんな本だ 左:絵本パパラギ、右:パパラギ この二冊 どこがどうちがうかというと 片方は普通のパパラギで片方は絵本のパパラギなのである 書いてある内容は大差ない そんなことより 絵本パパラギの「ヱ」を描いているのは和田誠なのだ どんな「ヱ」かというと それはそれは素晴らしくヱヱ「ヱ」なのだ 24 jan. 2005 imogami いも神‥‥‥ おお 名前がすごいじゃないか 芋の神様だ god of sweet potato だ 思わずのどが鳴るじゃないか 高尾野「いも神」 神酒造 鹿児島県出水郡高尾野町 名は体を表すと言うが 時として 表さない場合もあるのである 残念‥‥‥ 25 jan. 2005 TsingTaoBeer 南京町の香港飲茶で 久しぶりにTsingTaoを飲んだ 何年ぶりだろう 思いのほかうまかった チンタオてこんなにうまかったかなぁ‥‥‥ こないだベトナム料理屋で飲んだ333は 冬の日本で飲むにはさっぱりなビールだったが TsingTaoはなぜか馴染みのある味だった 調べてみると なんとこのビール アサヒが作っているのだ どおりで味に馴染んでいるはずだ なるほど それでラベルに「生」と書いてあったのだ 後日Rollei35Tで撮った画像を貼付予定 そこで 「生」とラベルに書かれたビールなのだが 世界水準で言うと「生ビール」とはdraft beerのことで 本来は樽詰ビールのことだ したがって 瓶詰や缶詰のビールに「生」などありえないのである それじゃなぜ「生」と表示してあるのだろう もうちょっと詳しく調べてみると 1980年に「ビールの表示に関する公正競争規約」というのができて 日本では熱殺菌処理をしていないビールに 「生ビール」と表示してよいことになったらしいのだ ということは こんな馬鹿げた規約のせいで ボクらは世界中のどこへいっても通用しない「ナマ」ビールを 「生ビール」だ 「生ビール」だと 喜んで転こんで有り難がって飲んでいるのだ そしていま ヱビスビールまでもが「生」だという‥‥‥ 最低だ! 26 jan. 2005 osaka 昼過ぎ 環状線の鶴橋駅で降りると 強烈なニンニクの臭いに混じって 焦げたような 甘ったるいような 懐かしい臭いに包まれる いつものもんじゃ焼き屋へ‥‥‥ 見た目は悪いが病みつきになる旨さ ビールを3本飲んで2930円 商店街といわず 店の中といわず 飛び交うのはKorean language まるでソウルの南大門市場に居るような錯覚を覚える 千鳥足で商店街を撮ってまわる 戦後まもなく 鶴橋は闇市が栄え朝鮮人が経済を牛耳った しかし その頃の隆盛は今は見る影もない シャッターを下ろしたままの店も多い 薄暗い通路は人影もまばらで 迷路のような商店街の奥へ進むにつれ閑散としている まるでゴーストタウンのようだ 夕方 環状線の大正駅で降りる 腹は空いていないが ここへ来たらどうしてもソーキそばが食いたくなる 駅ウラの食堂に飛び込む 大ぶりのソーキが二つどっかと乗って700円 何年か前 沖縄でレンタカーを借りて ソーキそばを食べ回ったことがある 三日間で十軒あまり食べ歩いた 店によって味は全然違う ソーキそばの魅力は麺でも汁でもなくソーキにある 那覇の南にある国道沿いの店 名前は忘れてしまったが あの味にもう一度出会いたいと切望している 夕闇迫る尻無川に架かる岩崎橋とJR環状線の鉄橋 その昔 商都大阪は「水の都」と呼ばれた 国中の物産が運河伝いに船で運ばれてきた 大正は運河の街である 北から木津川が街を切り裂くように流れ 東からは道頓堀川が交差する ここは川のcrossroadsだ 交差したあとの道頓堀は 尻無川と名を変え茅渟の海(大阪湾)へ注ぐ 夜 一年ぶりの「釣り人の新年会」へ向かう 会場は去年と同じ「うるま御殿」 しかし わずか一年前の記憶は完ぺきに霧散していた 二度タクシーを乗り直してやっと到着 宴ははすでに始まっていた ステージデビューを果たした クラプトン風さんしんの西区アオシマ 唐辛子のボトルでスライドをやる サンハウス風蛇皮線のコニシケースケ トドやアザラシと一緒に踊る ちょんまげヅラのハヤマテツオ やがて夜は更け あとは野となれ山となれ 27 jan. 2005 syouda syouyu 醤油ほど ニッポン人に愛されていながら その本質を省みられない調味料もないだろう ○○○マルだとか ○。○ーマンだとか ボク自身を含めて 大量生産悪質醤油の味に飼い慣らされてはいまいか 正田特撰丸大豆醤油「二段熟成」 正田醤油 群馬県館林市栄町 うまい醤油なら紀州湯浅にもあるのだが あえて遠くの上州の醤油を推す 理由は特に何もない ただただうまいからだ いちどこの醤油を味わえば もう元の悪質醤油には戻れない これもまた知恵の悲しみのひとつだろう しかし こういううまい醤油があることは あまり知られたくない なぜなら 全国民がこういう醤油を求めたら たちまち日本中が醤油不足になってしまうからだ 29 jan. 2005 to-to-ga-nasi 尊尊我無 トートゥガナシ‥‥‥ さていったいなんのことやら 「尊尊我無」菊水酒造 高知県安芸市 ゐも特有の臭みがありながら いやみのない スッキリしたくちあたり 相当時代に精通した芋焼酎である 目に見えない企業努力がうかがえる こういうのに出合うと 妙に嬉しくなってしまう ところで トートゥガナシとは なんのことやら‥‥‥ 31 jan. 2005 color reversal film ハーバーランドで ポートタワーを何枚か撮って 30分特急仕上げの三宮の写真屋へ持っていくと 「出来上がりは明日です」という 「30分ちゃうの」 「カラリバサルは外注ですので」 なんのこっちゃ抹茶に紅茶 昼飯食べてる間に出来ると思てたのに‥‥‥ もう一軒同じような店があったので聞くと やはり同じ返事だった カラリバサルフィルムて 邪魔くさいフィルムやなぁ‥‥‥ マル十レストランでビフカツの昼飯 うまい ついでに本店の肉屋へ 世界一旨いベェコンを買いに‥‥‥ 死に神のような不愛想なおばはんが出てきて 「ベェコン売り切れ」 なんということだ まだ昼を少し過ぎたところだというのに ベェコンもボロニアソォセェジもボンレスハムも なにもない それやったら店閉めとけ しかたがないので 南京町の堂記號の叉焼と 本高砂屋のきんつばを買って帰る 逆瀬川の写真屋へ行く 「出来上がりは2月3日です」 「え〜!明日じゃないの〜!」 「カラリバサルは外注ですので」 なんのこっちゃ抹茶に紅茶 宝塚は田舎なので三日かかるのか‥‥‥ 機械カメラの邪魔臭さがステキなのだが それに 別に急いでいるわけでもないのだが それにしても こののんびりさ加減 滅入るなぁ old tales |