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16 jan. 2006 (mon) photograph taken with rollei35t

去年の夏頃
Rollei35Tで撮ったフィルムの一本を
現像しないままバッグの底深く忘れ去っていたのである
ほぼ半年ぶりに写真屋に持っていって現像してもらった‥‥‥
ASA100のフィルムだが
どのプリントを見てもうすぼんやりとした画像である
クッキリシャッキリとしたヱが好みのボクにはまったく不満なヱだ

デジタルカメラで撮った後ローライ35でも撮ってみた
デジカメ(FinePix450)で撮った画像に比べると
空の色が白っぽく春霞でもかかったかのように写っている
肉眼ではもっとクッキリ見えた橋がまったくぼやけているのだ
色合いも
少し補正したがやっぱりマゼンダ傾向である
空の真ん中に見える黒い点はたぶんトンビであろう‥‥‥

道路の反対側から古い市場の入り口を撮影する
カメラを構えたときはクルマは一台も通っていなかったが
モタモタしている間に何台も通り過ぎていった

同じ位置で二枚撮ったが一枚は手ぶれでピンボケ
少しマシなこの一枚もなんとなくぼやけた感じがする
腹ペコでうまいラーメン屋を目指していたので
デジカメで撮り比べる余裕がなかった
ところで
これがどこの町の市場なのかわかる人はまず居まい

それにしても写真とはむずかしいモノである
つい最近のこと
ニコンがフィルムカメラの製造をほぼ中止すると発表したらしい
JellyfishCafeの佐野さんが自らのDiaryで
もしかすると「フィルムカメラで写真を楽しめる日々」というのは
ぼくが考えているよりずっとずっと短いのかもしれない
と書いておられるが
ボクなど楽しむところまでいかないうちに
フィルムカメラの終焉を迎えるのであろうか‥‥‥


17 jan. 2006 (tue) gacha's box t-shirt

とあるブログの
何に応募したのかはすっかり忘れてしまったが
どうやら外れたらしくて
これは残念賞ということである
なんと
応募者全員にこのTシャツをプレゼントするという
いまどき珍しい太っ腹なブログマスターである
今度上六にあるうまいカレーうどんでもご馳走してあげよう

ガチャコズボックス謹製Tシャツ、通称「ガチャT」

ボクはこれを着て
タイの野池でプラカスープというどう猛なコイを釣ろう
そして地元の釣り人に
「なんだその日の丸にg印のシャツは?」
ときかれたら
「なにを隠そうこれが日本国の新しい制服だ」
と堂々と言おう
そうしよう
そうしよう


18 jan. 2006 (wed) the rolling ton's

何年か前のクリスマスイブの夜に
ボクはエセ・マライヤキャリーのライブを観た
以来
クリスマスイブは天王寺動物園の花子と過ごすことに決めている

思い出すのも忌まわしいあの夜
ボクは2曲目で早くも強烈な左フックを食らい
3曲目のアッパーカットで早くも戦意を喪失したのである
つまり、3ラウンドT.K.O.負けを喫したのだ
試合は15ラウンド制だったが
闘い続ける気力も体力も残っていなかった
這々の体でライブ会場を脱出し逃走したのである
日本海の荒波で船酔いしたときより辛かった
それ以来
ライブと聞くと御免蒙ってきたわけであるが
水橋カチヒロに誘われて久しぶりにライブを観に行ったというわけだ

いきなり町役場の経理係のような小男が出てきて歌い始めた
あれ?これヨコヤマじゃないのか?
しゃべり方といい、はじけ方といい、ヨコヤマではないか!
ボクは我が目を疑った
よく見るとヨコヤマではなかったが
やはりほぼヨコヤマだった

五十男が奏でるB.B.キング風スクイーズギターは申し分なかった
西洋式毛鉤釣りと黒人的悲哀歌をこよなく愛する中年男だ
バンドの名前をローリング・トンズという
ブルースをベースにロケンロールからムード歌謡までこなす
いや実におっさんパワー炸裂なバンドである

あっという間の2時間だった
これなら15Rでも20Rでも闘えるな


19 jan. 2006 (thu) fishing beginning

今年の釣り初めにゾンマサと淡路島へ行く
先週末は春のように暖かかったが
今週はまた冷え込んで真冬に逆戻りだ
おまけに北西風がびゅうびゅう吹いて短竿細糸の釣りは厳しい
手はかじかむし顔は硬直するし‥‥‥
風裏を求めて由良へ

由良は風裏と思ったらまともの向かい風だった
投げたルアーが風に押し戻されてでぼちんに突き刺さる‥‥‥
投げた方向とまったく逆方向に着水する‥‥‥
まったく釣りにならない
そうこうしているうちにゾンマサの竿が曲がる
「よっしゃ!やった〜!」

ゾンマサの2006初獲物は見事な赤ナマコ(20cm)

「これ狙うて釣ったん」
「あったりまえやがな」

さらに風裏を求めて福良、阿那賀、丸山と転戦する
日が暮れと同時にメバルがアタリ出す
コツコツコツとコメバル、マメメバルがワームを突つく
「えいやっ」とアワセるがなかなか乗らない
そのうちボクの銀河7ft3inが満月になる
「やっと乗った!」
しかし上がってきたのは予想通り豆メバルだ
半尺メバル専用のシルバークリーク
さすがにこのサイズでもきれいに曲がってくれる

とりあえずめでたしめでたしの今季初フィッシュ

この小さな一匹で今日のボクの釣りは完了だ
このあと同サイズが十匹ほど釣れたがそれはオマケである
たとえサイズアップしたとしてもそれは付け足しに過ぎない
釣りは最初の一匹に全てがあるのである
釣りというのはまったくそういうものである

ゾンマサはボクの二倍ほどメバルを釣った
ハナミズをずるずるいわせながら一生懸命釣っていた
とても楽しそうだった
寒かったけどボクも楽しかった


20 jan. 2006 (fri) expert's recipe

さて
ゾンマサが釣った赤ナマコだが
昨夜というか‥‥今日の未明
さっさっさっと子出刃でさばいて
おろし柚ポンズで美味しく戴いたのである

ところで
仙台に自然坊(じねんぼう)の親方という料理のプロが居て
ボクはまったく面識はないのだが
ときどき@ngling netをのぞいてくれたりする
しかもボクのようなド素人に
料理のレシピをご教授くださったりするのである

海鼠ぢゃないですか
赤は旨いですよね

海鼠を酢で食す時
生以外にも 茶ぶり すると結構イケます

 つくりかた
海鼠の足がめっちゃ付いてる腹のほうから割き
内臓を出す(これはこれで、いぱい集めて塩漬けすると コノワタ になります)
でも、ひとつじゃぁねぇ〜
んでもって、熱いほうじ茶か番茶をダァーとかけ
1分ほどしたら、冷水に晒します

これを好みの加減酢に漬け
柚子やスダチ等、柑橘系のスライスしたのを
鷹の爪と一緒に漬け込みます
熱いお茶に浸す時間帯で食感が変わってきます
1分位だと多少コリッ を残し
それ以上だと ムニュッ とゆー食感

ゐっ、
 も、くてしまった
お、遅くなりましてすみません
またなにかありましたらくいおわったころをみはからておしらせいたします

プロの料理人というと
総じて職人気質で気難しくて立ち入りがたいイメージがあるが
じねんの親方は自身のブログ「Jinenbou style」や上記レシピを見る限り
確固たる信念を貫きつつもくだけた一面を持ち合わせる柔軟な親方のようだ
お店が十三か三国あたりにでもあれば毎週でも通うのだがなぁ‥‥‥

「茶ぶり海鼠」
この次は必ず試してみよう
そうしよう


21 jan. 2006 (sat) shouwa era where it disappears and goes

時代が平成になって十八年目の春
ふと気が付くとボクの周りから昭和が消えかかっている
ボクが生まれた昭和二十七年頃は
まだどの家にもテレビさえなかったのに‥‥‥

音楽カセットテープが出現したときは
だれもがそのコンパクトさに驚愕したものだが
ほんの僅かな時の流れのうちに消え去っている‥‥‥
そして
今日もまた
ひとつの銀塩カメラが終焉を迎えたと報じられている
心温まるアナログィな道具たちは
ことごとく無機質なデジタルに取って代わられているのだ

町から市場が消え
巨大なスーパーマーケットになり
ノスタルジックな大衆食堂が影を潜め
味気ないファミリーレストランが幅を利かせている

がちゃこさんが20年通い続けているという老舗バー
木の温もりに旧き佳き昭和を感じる(北サンボア)

ボクの神戸は
あの忌まわしい大地震で昭和を失ってしまった
名残をとどめる高架下商店街さえ風前のともし火となっている
時代は日進月歩
歩みを止めることを知らない
心休まる場所を求め
さまよい歩く今日この頃である


22 jan. 2006 (sun) cat's feelings

ネコの気持ち‥‥‥

生まれたときから飼い猫であっても
雄猫には野生の心が残っているのだろう
ときおり激しい闘争心や鋭い警戒心を垣間見せる

甘える仕草は見せても
決して服従しようとはしない
飼い主との一定の距離を保ちつつ
自らの主張と自由を貫き通している
ネコ科特有のライオンハートを持ち続けているのである

食べて寝て暴れてまた眠る
ホットカーペットの上はよほど居心地がよいのだろう
あおむけに寝そべっては
日がなゴロゴロしているのである

ときどき物音にピクリと目覚め
ボクを見据えては「ダレだオマエは」と言っている


23 jan. 2006 (mon) squeezing setting up

しぼりたてである
しぼったばかりということだ
なるほど若い味がする
それはボクにもわかるのだが
そこから先がなかなか見えてこない
深淵の底からトロリと沸きあがるひと滴がない
つまり青い
そんな酒である

人も酒と同じではないか
若けりゃ佳いというものではないはずだ
そう思うと
老顔を埋める皺の一本いっぽんにも深い味わいがあるし
鼻につく加齢臭にさえ練り上げられた味わいを感じる

そう思いつつ
我が顔を鏡に写し観る
ああ
まだまだ青いなこれは‥‥‥


24 jan. 2006 (tue) snow

太郎を眠らせ
太郎の屋根に雪ふりつむ
次郎を眠らせ
次郎の屋根に雪ふりつむ

ホテルの屋根に降る雪は
過ぎしその手か囁きか
ふかふか煙突煙吐いて
赤い火の粉も刎ね上る
今夜み空はまつ暗で
暗い空から降る雪は
ほんにわかれたあのをんな
いまごろどうしてゐるのやら
ほんに別れたあのをんな
いまに帰つてくるのやら
徐かに私は酒のんで
悔と悔とに身もそぞろ
しづかにしづかに酒のんで
いとしおもひにそそらるる
ホテルの屋根に降る雪は
過ぎしその手か囁きか
ふかふか煙突煙吐いて
赤い火の粉も刎ね上る

ボクの好きな三好達治と中原中也の詩である

昨日の朝のこと
夜明けと同時に起き出して窓を開けると
眼下の屋根やねが美しく朝日に輝いていた


25 jan. 2006 (wed) wood carving

去年は年間20本しか作らなかったので
今年は製作数を25%増加する予定である
目標は25本だ
まず最初の5本を削り始める

直径25mm、長さ100mmの円筒形桂材を削る

削り始めて3時間
やっと荒削りが終わる
マディウォーターズのルアーのコンセプトは
「あらけずり」だ

ネーネーズを聴きながら
一本いっぽん丹念に削るのである

スローテンポな島唄を聴きながら削ると作業能率が大幅に低下する


26 jan. 2006 (thu) konica minolta

アールワリバースノアール
アールワリバースノアール
と、呪文を唱えながら巻き始める
自信はあったがいざ巻き取り始めると不安が胸をよぎる
微妙な重みを感じつつリールのハンドルを巻く
「オオッ!キテルキテル!」
まるで小さなメバルが乗ったような微妙な重みだ
「バレルナヨ、バレルナヨ‥‥‥」
そして足元まで寄たそのとき
「カサッ」という音を指先に感じてテンションは解けた

「ヨッシャ!」
ランディング成功だ!
久しぶりに途中でちん切れずに巻き取りに成功した

このフィルム
今気が付いたがコニカミノルタ製だ
コニカミノルタが撤退を発表する数日前に買ったものである
いつもはFujiなのに今回はコレを買った
理由は簡単だ
このフィルムだけダントツに安かったのだ
もしかしたら
業界撤退を発表する前から
すでに在庫処分をしていたのだろうか


27 jan. 2006 (sat) candle light

とある妙齢の女性から
青くて四角い大きな蝋燭をいただいた
(妙齢の女性=うら若き女性‥‥‥広辞苑第4版)
実は
こういうものをもらったことがないので
少しく華やいだ気分に浸っているところなのである
しかしながら
蝋燭というと台風に備えて準備するぐらいのもので
まずボクの日常からは離脱した存在であるから
華やぎつつ戸惑いもひとしおなのである

台風が来て停電になるまで待てないので火を点けてみる

バナナ型をした黄色い炎が鮮やかに灯る
おお!
雑然としたボクの部屋が
瞬く間にお洒落な空間に変貌する
なんという不思議な力だ
この大きさなら
台風が来るまでに
何度も点けたり消したりして楽しめるぞ

贈り主の女性がどんな方なのかよく知らない
確かなことは
シンガーでマウス画家で蝋燭職人であるということだ
ほら
蝋燭の炎から才女の香りが漂ってくるではないか
ボクはというと
お返しできるモノがなにもないので
たいへん困っているところなのである


28 jan. 2006 (sat) ryukyu sanshin

今日は大正区のうるま御殿で新年会がある
今頃みな泡盛を浴びつつ踊り興じていることだろう

琉球の民族楽器
三線(さんしん)を練習している
いつか八重山の島々を三線担げて巡り歩こうと思っている

三線のことを蛇皮線(じゃびせん)という人がいるが
これは誤った言い方だ
その昔、ヤマトがウチナーの文化を蔑視した言い方なのだ
もともと沖縄には「蛇皮線」という言葉はない

ふだんボクは6本弦のギターを弾いている
ピッキングスタイルは2フィンガーだ
つまり
右手の親指と人差し指(ときたま中指)で弦を弾き
左手は全ての指(親指を含む)で弦を押さえるやり方だ
ところが三線の場合は
右手の人差し指に爪という大きなバチを付け
その人差し指一本だけで弦を弾く
さらに
左手は人差し指、中指、小指の三本だけで弦(チル)を押さえる
なぜか薬指は一切使わないのである
同じ弦楽器でありながら奏法はまったく異なるのである

三線のチーガ(太鼓)の皮はニシキヘビの皮である
ボクは爬虫類が大の苦手なのでこれはたまらない
そこで
那覇国際通りの三線専門店にオーダーして
人工皮革製の三線を作ってもらった
見た目や手触りは本革そっくりで音も悪くない

琉球民謡の基本はメロディラインを弾きながら歌うことである
メロディライン+装飾音+ボーカル
つまりこれは
まったくロバートジョンソンのデルタブルースなのだ


29 jan. 2006 (sun) taj mahal

Taj Mahalのアルバムは何枚かあるが
これはマーティンスコセッシが集めた作品集で
ベスト盤というわけではない
したがって買う必要もなかったのだが
ネットオークションで310円という許しがたい安さに
買わざるを得なかった一枚なのだ

"Taj Mahal"
和名で書けば「但馬春」となる
但馬といえばボクが住んでいる兵庫県の日本海側だ
つまり「ウチの田舎のハルちゃん」だ
2曲目に入っている"Dust My Broom"
12曲目の"Fishing Blues"
14曲目の"Freight Train"は聴きモノである

ついでに買ったDan Penn
日本語で言うと「断片」であるが
ホワイトブルースかと思ったら
どうやらそうではないらしい

小耳に挟んだ名前を断片的に思い出したので
ついつい買ってみたというわけだ
但馬春より遙かに高かったのに
ああ
まったくかいもくさっぱりなのだ
だれか聴きたい人がいればさしあげよう


30 jan. 2006 (mon) okutanba nigori

どぶろくを漢字変換すると「濁酒」となる
あたりまえといえばあたりまえのことなのだが
なるほど‥‥と、あらためて思う
さて
山名のにごり酒である

甘からず
辛からず
まことにころ加減なうまい酒である
口に含むと
細かな気泡が鼻から抜ける
厳寒のさなかに思い切り冷やした濁酒を呑む
今年もまた厳しい冬の寒さをしみじみと味わう
これもまた一興である


31 jan. 2006 (tue) gacha-t summer style

Summer Style


"Many Thanks to gacha's box"

 Panama hat / Panama Latessa (Equador)
 Aloha shirts / L.L.Bean Vintage (U.S.A.)
 T-shirts / gacha's box (Osaka)
 Half pants / UNIQLO (Yamaguchi)
 Ukulele / KAMAKA Gold label (Hawaii)

Jellyfishcafeに触発されて
くらげさんが冬ならボクは真夏で行こう‥‥‥



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