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16 mar. 2006 (thu) raden

タナゴ釣り用の和竿を買った
このまえ加西の水路で折った安竿の代用だ

竹、漆、鮑、銅、絹‥‥‥六尺七本継三本仕舞い

全長が百七十七糎で仕舞寸法は三十一糎
手尻や受け口に螺鈿細工が施された贅沢な作りの竿だ
分不相応に高価な竿だが
竹のタナゴ竿が欲しかったのだから仕方がない
しかも「螺鈿」という言葉の響きに強く魅了されてしまった

手が滑って竿を落としたときに
竹が割れないよう尻手に銅板を巻いて補強してある
しかも滑り止めを兼ねて螺鈿細工が凹凸に施されている
実に細やかな配慮である

受け口にもうっすらと螺鈿が施されていて
本来質素な竹竿を豪華に見せてている
竿の性能とは何の関係もないところにまで
玩物喪志の精神が行き届いている

われわれは遊ぶために遊ぶのである
志を失うための志に熱中するのである
ただし大半の人はせいぜいその身振りに熱中するだけで
けっして失うところまで肉薄、没頭できないものであるが‥‥‥(開高健)

合理主義者のボクが
こういうものに魅入られることは至極珍しいことだ
歳の所為なのか‥‥‥

竿を仕舞うときの栓にまで螺鈿と漆の研ぎ出しが施されている
ここまでやるとやり過ぎではないかとも思うが‥‥‥

ボクは本格のタナゴ釣師を目指しているわけではないし
真冬の寒風が吹き荒ぶ中で背を丸めて糸を垂れるつもりもない
そんな自虐を求めるつもりは毛頭ないのである
ただ
欠伸のひとつも出そうな春陽を背に浴びつつ
とろりとした長閑な水面をのぞき込んでは
そこになにか蠢き煌めくモノがあればそっと竿を出し
小さな魚信に心をときめかせようという魂胆なのである
そろそろボクも
そういう稚雅を嗜んでも良いのではないかと思うのである

今年の春は名残雪が降ったりして
いつまでも寒い
春の小川で稚気を発散できるのはいつのことだろう


17 mar. 2006 (fri) porco rosso

ついこないだまで
LOUIS VITTON(限りなくホンモノ)の二つ折り財布を使っていたのだが
どうもハナについてきたのでHERZのマネークリップに変えた

薄くて小さくて何よりスマートである
札は15〜20枚ぐらい楽に挟める
左右にカード入れが付いていて機能的にも十分だ
素材もしっかりしたオイルレザーで
使い込めば深い味わいが出てくるだろう
もう半月ほど使ってみたが使い心地は極めて良い
お金を払うのが楽しくなる(ウソ)

外国製のマネークリップは
ほとんどが米ドルに合わせて作られているので
一万円札がはみ出してしまう
しかし
これは日本円に合わせてあるので
一万円札がじゅうぶん納まるのである

一見頼りなげなクリップだが挟む力はかなり強い

このマネークリップ
注文したのは去年の12月である
そして注文したことすら忘れてしまった先月の末に
やっと届いた
実に2ヶ月以上待ったことになる

HERZというメーカー
皮職人がひとつひとつ手作りで商品を作るらしい
ボストンバッグからシステム手帳まで
幅広いバリエーションをラインナップしている
HERZ製品を扱っているポルコロッソという会社のHPを見ると

ただいまご注文が大変殺到しており
鞄、小物にかかわらず
ご注文をいただいてからお届けまでに
13週間のお時間がかかります
ご迷惑をおかけしておりますが
どうか納期をご了承いただいた上で
ご注文をお願い申し上げます

とあった


18 mar. 2006 (sat) nigori-zake

↑日付は3月18日となっているが実はこれを書いているのは3月16日である
これは日記ではないので日付などまあどうでもよい
重要なのは「愛国心」である

ワールドベースボールクラシック
今日、ジャパンは再び韓国に負けた
準決勝進出はほぼ絶望的になった
明日メキシコがアメリカに勝つ以外に前途はない

たかが野球、されど野球
 にごり酒を呑みつつうだうだと語る

それにしても韓国は強い
それに引き替え日本は弱すぎる
3番金城、5番今江ではなあ‥‥‥
解説の衣笠さんも口に上せかけてやめたが
ヤンキースのマツイは何故代表招集を断ったのだろう
シーズン前の大切な調整の時期だというのが表向きの理由だが
それが真意だとは思えない
ヤンキースのA.ロッドやジータもアメリカ代表で頑張っているではないか
マリナーズのイチローもニッポンのために奮闘しているではないか
まさか
ワールドベースボールクラシックを軽んじたわけではないだろう
そうか
よっぽど王監督が嫌いなんだな‥‥‥

理由はどうであれ
結果的にマツイはニッポンを見捨てたことになる
戦地アメリカに居ながらニッポンを見捨てたことになる
平日の昼間
仕事をさぼった多くの日本の野球ファンが
テレビの前に釘付けになっていたことを彼は知っているのだろうか

ボクは読売巨人軍が大嫌いなので元読売新聞の選手を応援する気はない
しかしマツイだけは別だった
彼が星陵高校時代
甲子園で全打席敬遠されてチームが敗退して以来ずっと注目してきた
読売新聞の4番打者になったことを喜んだ
そして読売を離れたことも大いに喜んだ
彼のメジャーリーグでの活躍ぶりは同朋として誇らしく思った
それなのに‥‥‥
まったく残念としか言いようがない
ボクはこの先ずっとマツイを「敬遠」することにした


19 mar. 2006 (sun) world baseball classic semifinal

ワールドベースボールクラシック準決勝
メキシコがアメリカに勝ってくれたおかげで
ニッポンは奇跡の準決勝進出となったのである
相手は2連敗中の韓国
力はニッポンの方が上だが試合では韓国の方が強い
とは言えここでは二度あることは三度ということはない
韓国には気の毒だがまったく負ける気がしない

果たして
ゲームは我が中日りゅうちゃんずのフクドメが決めた
ライトスタンドに突き刺さる2ランホームランだ
結局6-0でニッポンが快勝した
韓国のメディア、チョスンイルボ(朝鮮日報)は次のように語った

 ほとんどすべての国際大会では組を2つに分けて進行し、ベスト4が決まったらクロストーナメントで決勝に進む2チームを決める。しかし大会初めての年に無理に欲を出した米国は、同じ組のチーム同士を再び準決勝で戦わせる日程を採択した。2組の最強チーム、ドミニカ共和国に決勝戦まで会わなくて済むように、という意図以外に説明のしようがない。
 その結果、韓国は準決勝で日本とまた戦うことになった。1つの大会で同じチームと三度も戦うという、失笑するしかないようなことになった。すでに二度勝った韓国だ。もう一度勝ってあたりまえ、負ければ脱落という滑稽なプレッシャーを抱えて三度目の対日本戦を行った代表チーム。
 日本は韓国よりプロ野球の歴史が50年も長い。高校だけで約4700チームもある日本と、50前後しかない韓国では、基本的な資源からして相手にならない。だから客観的な戦力に優れた日本に二度連続で勝ったことさえも奇跡のような出来事だった。
 奇跡は三度はやって来なかった。2次リーグ以後2勝2敗の日本が決勝でキューバと試合をすることになった。欲をかいた米国はベスト4にも上がれずに恥をかき、大会最大の波乱を巻き起こして興行を引っ張った韓国は悔しいことに帰り仕度をする羽目になった。WBCの制度的な矛盾が韓国野球100年史の快挙の足を引っ張ったことになる。それでも幸いなことは、韓国野球の隠れた底力は今や全世界から認められたのだ。

キム・ナムヒョン特派員

論調は当然自国びいきではあるが
まったくそのとおりである
アメリカという国のケツの青さが露呈しただけの大会だった
しかしそれはそれである
いまはキューバに勝つことだけを考えねばならない
韓国の無念を晴らすためにも
ニッポンはマツイ抜きで優勝するしかないのである


20 mar. 2006 (mon) all of tanago

タナゴ釣りをするべく
竿や道具を買い集めたが
さて
タナゴとはいったどういう魚なのか?
よく考えてみると
ボクはタナゴのことを全く知らないのである

本格のタナゴ釣師になるつもりはないが
タナゴに向かって糸を下げようというのであれば
まず相手を知ることが肝心ではないのか
そこで
タナゴのことならなんでもわかるという
こんな本を買ってみた

これはただのタナゴ図鑑ではない
タナゴの釣り方、道具立て、釣りポイント
タナゴの飼育および繁殖方法‥‥‥
なるほど
なるほど
「タナゴのすべて」というだけのことはある
後半の飼育、繁殖編はボクには不要だが
タナゴの生態や分布、生息環境や釣り方が克明に示されている
ざっと読んだだけでも
ボクのタナゴ経験値はグンと跳ね上がった
お値段1886ヱン
ほぼ高級タナゴ浮子一本の値段である
これはお安い
出版社はどこかと見ると「マリン企画」
なるほど
前に買った「世界のナマズ」と同じだ
この出版社
なかなかに読者の心を捉えるのがうまい


21 mar. 2006 (tue) world baseball classic final

ワールドベースボールクラシック決勝
ニッポンが勝った
あのキューバに勝った
スコアは10-6
緊迫した試合展開だった
まるで高校野球の決勝戦のような息詰まるゲームだった

松坂が世界一のオトコになった
イチローやフクドメも大活躍したが
ヒーローはこのオトコだった
ボクは久しぶりに
自分がニッポン人であることを誇らしく思った
もうマツイのことなど忘れよう
そうしよう
そうしよう


22 mar. 2006 (wed) namasute

@ngling netのステッカーだ
いわゆる「ナマステ」だ
当ホームページの一ファンだという
篤志家の方に作っていただいた
カラーはホワイト、ゴールド、シルバー
以前
友人ハヤマテツオに作ってもらった
初版(イエロー)の在庫がすっかり底をついていたので
実に嬉しいタイミングである

売るほどあるので欲しい人に配ることにしよう
そうしよう
そうしよう


23 mar. 2006 (thu) tanago fishing

遅い朝
天気の回復を待ってタナゴ釣りにでかける

川、河、濠、池、沼、湖、溝‥‥‥
とにかく
水のあるところなら
水溜まりにいたるまで竿を出した
しかし
水面は微笑まなかった
愛嬌たっぷりのタナゴ浮子は
微動だにしなかった
タナゴなど
すでにこの国から絶滅しているのではないか
と思い始めたそのときだ
「ピクピク」‥‥‥お!
浮子に初めて反応が‥‥‥
「ピクピク」‥‥‥お!
つ!つれた!
種類は定かでないが
タナゴであることは間違いない
時刻は夕刻の5時を過ぎて
もうじき今日が終わろうとしていた

カメラも撮影用水槽も車の中に置いたままだ
とりあえず人生初タナゴはリリース
走って車までカメラと水槽を取りに戻る
そして‥‥‥

人生2匹目と3匹目のタナゴ(どっちが先に釣ったかわからない)

生まれて初めて練ったキミネリに立て続けにヒット
キミネリで釣れるのならと
Gulp(アカムシワーム)にチェンジ
2節ぶんぐらいを切って極小タナゴ鈎に刺す
‥‥‥アタリがない
今まで反応があったポイントを繰り返し流すが
‥‥‥アタリがない

仕方なくキミネリに戻すと
「ピクピク」
で‥‥‥4匹目‥‥‥5匹目
タナゴはアカムシワームが嫌いなのだろうか

5匹目は大きかった(といっても6〜7cm)
ずしっと竿に乗る(といってもほとんど曲がらない)
尻尾の付け根から胴にかけて鮮やかな青い筋が一本
鰓や腹の辺りが薄ピンクに染まっている
じつに美しい

‥‥‥6匹目‥‥‥7匹目
3匹比べてみるが
同じ種なのか別種なのかわからない
体形からしてニッポンバラタナゴやタイリクバラタナゴではない
尻鰭の色からしてシロヒレタビラやマタナゴではない
棲息域からしてセボシタビラやカゼトゲタナゴでなはい
ということは
カネヒラではないかという気がする
いやイチモンジタナゴかもしれない
じつにあやふやである

キミネリで釣れるならと
グルテンにかえてみる
‥‥‥アタリがない
今まで反応があったポイントを繰り返し流すが
‥‥‥アタリがない

仕方なくまたキミネリに戻すと
「ピクピク」
で‥‥‥8匹目‥‥‥9匹目
タナゴはグルテンが嫌いなのだろうか

9匹目はタナゴではなかった
モロコだと思うが
スズモロコ、イトモロコ、デメモロコ
いずれにしても
体高が高すぎる気がしないでもない
ということは
タモロコではないだろうか

あっというまの1時間
ふと気が付くと
もう浮子のアタリが肉眼で捉えられない‥‥‥納竿
本日の釣果
タナゴ9匹、モロコ1匹
それにしても
タナゴがこんなに生卵好きだったとは‥‥‥


24 mar. 2006 (fri) ookado soumen

大門素麺が底をついて数ヶ月が過ぎた
他のメーカーの素麺で食いつないできたがもう限界だ
もうこれ以上大門素麺を食わずに生きていくことなどできない
地元の「揖保の糸」や「三輪素麺」ではとてもダメなのである
いつもは友人井口之夫に送ってもらうわけだが
彼とて慈善家というわけではないので
そうそうこちらのリクエストに応えてばかりもいられまい
そこでネット販売をしている店を教えて貰い注文した

流石は商売人である
注文したらすぐに商品が届いた
飛び上がって喜んだボクは
宅配便屋から素麺を受け取ると同時に
大鍋にたっぷりの湯を沸かしたのである

今日はめっきり春らしい陽気なので
当然とばかりに冷やし素麺である
ああ
なんという素晴らしい食感だ
大門素麺のおかげで素敵な昼を過ごせたというわけだ
これでボクもしばらくの間は
この世に生きながらえることができよう

ところでこの大門素麺
となみ野農業協同組合というところが発売しているのだが
ひと包みづつ生産者の名前が記載されているらしいだ
そこで包み紙をよく見てみると
なるほど
生産者氏名「黒田権一」と書かれている
クロダケンイチなのかクロダゴンイチなのかは定かでないが
出所が実にしっかりしているのである
友人井口之夫に言わせると
生産者によって麺の太さや味が異なるらしいのだ
彼の掲示板に
生産者ごとに食い比べてみるのも面白そうですなぁ
6月くらいに食い比べのイベント企画しよーっと
などと書いてあったが
ウソに決まっている


25 mar. 2006 (sat) water tank for taking a picture 2

この前釣ったタナゴだが
平均3〜4cmしかなかったので
16cmの撮影用水槽では
暴れ回ってなかなかうまく撮影できなかったのである
そこで
小型魚専用の撮影用水槽を作った

左が新型7.5cm水槽、右が従来型16cm水槽

製作時間1時間10分
水槽の横幅は内径で7.5cmである
幅も2.4cmから1.9cmにした
これでチビタナゴも暴れ回ることができないだろう
写真を撮るまでの約十秒間
ほんの少しのあいだ我慢をしていただいたら
すぐに釈放してさしあげるのである


26 mar. 2006 (sun) curry udon

久しぶりにカレーうどんである
と言っても超地元だ
阪急逆瀬川駅前にあるアピア1の「めん処大和」
カウンター席だけのしょぼくれた店だが
ボクがこの町に引っ越しした次の年に開店して
以来24年間変わらず営業してる老舗店だ
もう何じゅっぺんもここのうどんを食べているが
カレーウドンは実は今日が初めてだった

デジカメも携帯電話も忘れてきたので画像なし(後日掲載)

以前は製麺所の機械打ちぐにゃぐにゃ麺だったが
最近はコシのある麺になっている
朝食抜きサラリーマン御用達の
かけうどん220ヱン(いわゆる駅そば並)という安い店だが
決してあなどってはイケナイ
さて
カレーうどんである
カウンター越しに作るのを見ていると
カツオ出汁を鍋にとって
ゆっくり加熱しながらカレールウを丁寧に溶いている
なかなか堂に入った仕事ぶりだ
待つこと十分弱
やや黄色っぽいカレー出汁の味は
豊中の「一久」ほどではないが
かなり濃いカツオ風味が漂う
これは僕の好みだ
上位ランキングだ
肉もたっぷり入ってお値段620ヱンは悪くない
いや良すぎるのではないか
そうか
名店「三佳」なきあと
もうこの辺りには美味いうどんは途絶えたかと思っていたが
こんな店がひっそり地元に存在したのだ
灯台もと暗しとはまさにこのことである‥‥‥と
姿勢を正すボクであった


27 mar. 2006 (mon) tanago fishing

快晴微風
桜の蕾が一気に膨らみ始めた昼下がり
陽気に誘われて近所の川へタナゴ釣りに行く

二十年ぐらい前に何度かナマズを釣りに来た川だ
当時と少し川の様子が変わっていたが
今も田園風景に包まれた穏やかで美しい川である
ああ
懐かしいなあ‥‥‥

最初に竿を出したポイントはボサの茂る川岸
いい雰囲気だったがタナゴは釣れなかった
そのかわり
カワムツの赤ちゃんと思しき小さな細い魚が
水面直下でガツンガツンと当たってきた
浮子下を20cmぐらいにしてひょいひょいと釣りまくる

カワムツの稚魚らしき小魚が入れ食い状態で釣れる

余程お腹を空かせているのか
まったく警戒心なくキミネリにかぶりつく
それならばと
バークレイのアカムシワームを流してみたら
キミネリ以上に豪快に浮子を沈めた

1時間あまり釣ったが
カワムツしか釣れないのでだんだん飽きてくる
ポイントチェンジ
30mぐらい下流の石積みポイントへ移動する

場所を変えると
いきなりタナゴがヒット
やった!
なるほど
こういう所に居るのか‥‥‥

体側に鮮やかな青い筋が一本
背鰭や尾鰭などに胡麻をふったような黒点ある
イチモンジタナゴ(実はカネヒラ)だろうか
図鑑で見るタナゴは
ヒレにこういう黒点はないのだが‥‥‥

その後
約1時間半の間にタナゴを26匹釣る
ほぼアタリっぱなしの状態だ
ときどきカワムツが混じる

最初の15分で6匹釣れる(一番上のタナゴは‥‥‥?)

一匹だけ尻鰭と腹鰭の縁が真っ白なのが混じる
もしかして
これがあのシロヒレタビラなのだろうか

シロヒレタビラと思しき個体

これ以外のタナゴはみな同じで
婚姻色がでかかった美しいオスと
やや黒っぽくてアタマが丸い地味なメスではないかと思う

左のメスらしき個体の腹から産卵管のような突起が出ている

大きめのタナゴは
浮子のアタリもはっきりしていて誰にでも釣れる
しかし
左側のサイズになると
アタリは実に微妙である
ほとんど糸浮子の動きだけでアタリを取らねばならない

最大級は約6〜6.5cm、最小級は2.5〜3cm

新型7.5cm水槽でも
一度にたくさん入れると暴れまくる

タナゴ釣りの釣果は「束」で表すという
「束」つまり「百」である
実際に短時間でこれだけ釣れると
百や二百はすぐに釣れるとことがわかる
ボクらが毛鉤でオイカワやブルーギルを何百釣るのと同じだ

楽しい時間はアッという間に過ぎる
気が付くと夕闇がすぐそこまで迫っていた
納竿直前
スーと静かに浮子が消し込んで
最後にやや大きめのシロヒレタビラらしきが釣れた

あきらかに他のタナゴとは鰭の色が違う

他にも
少し違う場所で尻鰭が真っ黒なタナゴが1匹釣れた
全体に黒っぽくヌメッとした感じの体だった
帰って図鑑で調べると
どうやらアブラボテらしいことがわかった
道具を置いていた場所から離れていたので
写真を撮れなかったことを悔む

本日の釣果
カワムツの赤ちゃんらしき小魚‥‥‥25匹ぐらい
イチモンジタナゴらしきタナゴ(実はカネヒラ)‥‥‥23匹
シロヒレタビラらしきタナゴ‥‥‥2匹
アブラボテらしきタナゴ‥‥‥1匹

この川は家から1時間ぐらいで行けるので
また次の機会に探ってみることにする


28 mar. 2006 (tue) mouse pad

OSP32番弟子から
またも誕生日プレゼントをもらった
光学式マウス用のマウスパッドである
なんと
@ngling netのナマズのマーク入りだ

世界唯一滑らせ心地抜群のナマズパッド

いや
まったくすまないねえ‥‥‥
だいたいこういうのは
師匠から弟子に贈るのが筋なのだが

そうか
ボクが彼の弟子になればいいのか
なるほど
なるほど

昼過ぎ
ヱンドレス森下と釣りに行ったが
釣り場に着くと同時に突然の暴風雨
ずぶ濡れになっただけで退散
ああ
つまらぬ


29 mar. 2006 (wed) no fishing day

昼過ぎ
釣りの用意をして玄関を出たら真っ白だった
なんと雪が降っているではないか
宝塚で見る雪はこの前のが最後だと思ったが
甘かった
こんな灯に釣りに行っても結果は見えている
しばし呆然と雪を眺めていたが
あきらめて部屋に戻った
と同時に宅配便が来た

ヤリエさんのニューアイテムだ
早速封を開けてみる
おお!
これは使えそうなタコ用疑似餌ではないか
すぐにメールを送ったら
4月中頃に発売予定とのこと

急に暇になったので
ギターを弾いたり三線を弾いたり
ついでにルアーの塗色をしたり竿を作ったり
昨日といい今日といい
天気に翻弄された休日だった
ああ
つまらぬ
じつにつまらぬ


30 mar. 2006 (thu) 893

とある街角を歩いていると
急に携帯電話らしきベルが鳴ったので
鳴った方向を振り向いたら
ヤクザの携帯電話だった
「ハイ、○○デス」
という
ヤクザにしては丁寧な言葉遣いの裏に
「Ondore nani mitonja, Oo!!」
という
不穏なニュアンスがその表情から伺い知れた
つまり
ヤクザと目と目が合ったのだ
後で気づいたのだが
金色の文字で「○○組本部」と書かれた建物の真ん前だった

とある街角の「○○組本部」のそばにある小さな〒局

建物の1階は広い駐車場になっていて
メルセデスの父親が作ったドイツの名車が何台か並んでいた
ボクはすぐに目をそらし
たまたま音がしたので見てしまっただけです他意はありません
という意味を込めて一目散に歩みを早めた
「申し訳ございません、すぐに○○させていただきます」
という
ヤクザにしては恐ろしく丁寧な言葉遣いの中に
「Kora, mattarankai ware!!, chaasso!! 」
という
不穏かつ苛立たしげなニュアンスを感じた
それは
紛れもなく
ボクに降り注がれたニュアンスである
ボクは振り向きもせず
ひたすら早足でその場を去ることにした
お願いだからまだ電話を切らないでね
ボクはオリンピックの競歩の選手のように腰をくねらせ
次のコーナーを目指した

次のコーナーを曲がったとき
ボクにふりかかりつつある一難が去ったこと横目で確認した
ああ
助かった
しかし
恐い町だなあ‥‥‥


31 mar. 2006 (fri) curry udon

もう春だと思っていたら
ここ数日の冷え込みはどうだ
まるで真冬並ではないか
こうも寒いと恋しくなるのがカレーうどんである
今日も美味いカレーうどんを求めて彷徨い歩く

本日の徘徊コースを簡単に説明すると
ウメダ→心斎橋→法善寺横丁→黒門市場→じゃんじゃん街→阿倍野

千日前のキャバレー「ユニバース」の横を抜け
堺筋に出るとそこは黒門市場だ
そうだ!
黒門市場といえば
あそこへ逝かねばならない

鰻の寝床のような細長いカウンターだけのうどん屋だが
ここのカレーうどんは絶品と聞く
昼過ぎ
店に入ると客は三人(意外と空いている)
全員が細麺のカレーうどんをすすっている
ボクと同時に入った老サラリーマン風も
当然といった声で「ほそカレー」を注文
勿論ボクも「ほそカレー」を注文する

待つこと十分
ほそカレーはやや量が少ない目な感じである
しかも
出汁はとろみがつきすぎてドロドロしている
これはイケナイかも‥‥‥
まず出汁をひとすすり
お!
うまい!
カツオ出汁がたっぷり効いている
辛さも文句なし
麺は「福一屋」の細うどんよりさらに細い
しかも「手打ち」というだけあって
しっかりコシもある
この細麺とどろっとした出汁が絶妙のバランスである
うむむ‥‥‥なかなかやるなあ

空いていると思っていた店内だが
しばらくすると続々と客が入ってくる
しかも驚いたことに
だれもが「ほそカレー」を注文する
客層は高齢者が多いが
それでも「ほそカレー」である
店の雰囲気に馴染まない茶髪で礼儀正しいにいちゃんと
ローライズジーンズでお腹丸出しの可愛いねえちゃんも
座るなり「ほそカレー」である
メニューはいろいろあるのだがみな「ほそカレー」だ
いや
ボクが出る前に入ってきたおばあさんだけは
「なめこそば」だったが

地下鉄堺筋線「日本橋」から「えびすちょう」へ向かう
えびすちょうの改札を出て地上にはいあがると
目の前に通天閣がそびえ立つ

世界一美しいタワー「通天閣」が逢坂の街を見下ろす

通天閣の下を抜け
新世界のづぼらやの看板を左に曲がり
スマートボール屋を過ぎて右に曲がると
そこは「じゃんじゃん街」だ
観光ガイドブックにも紹介されて
すっかりきれいな街になってしまった「じゃんじゃん街」だ
三十年前
ここを歩くのはボクにとって命がけだった
暗くて陰惨で凸凹した細い通りだった
しかし 今は見る影もない
すっかり銀座化してしまっている

じゃんじゃん街「ぜにや」

ぜにやで串カツとどて焼きをあてに
独り昼酒を呑む
少しく酔う

それでも
千日前が巨大ゲームセンター化しているのとは対照的に
ここは相変わらず「将棋」「囲碁」の世界である
耳を裂く電子音もなければ
目が眩む電飾もない
あるのは
木と木
あるいは石と木が弾けるパチパチという音だけだ
そして
ガラス越しに勝負の行方を解説するおっさんの低い声
すべてが昭和そのものであり
昭和の静けさなのである

じゃんじゃん街を抜けてさらに南へ
そこには
象とキリンとゴリラの看板の
恐らく日本一お洒落でシックな商店街が(今も)ある
どこを切っても金太郎飴のように
蜘蛛の巣のように広がっているのである
そこはまるで別世界と言えよう
いま眠りから覚めたかのような

いま眠りに堕ちたばかりのような
時代の歯車を何回も逆回転させたような
明らかに取り残された空間なのである

ゴーストの棲む商店街‥‥‥

立派なアーケードと照明があって
店はそれぞれ看板を掲げているが
ほとんどが閉まっているのだ
阿倍野へ近づけば近づくほど人気がなくなる
それが何を意味するのかは説明するまでもない
それが時代の波というものなのである
それにしても
ここはまるで地元民の自転車専用道路だ

阿倍野の近代的なマンション群の間隙を縫って
あべの筋へ出る
ああ
また明治屋だ
土佐鶴と真澄山花で
昼間っからすっかり千鳥足だ
ああ
今日はよく歩いたなあ
さあ地下鉄に揺られて帰ろう
そうしよう
そうしよう

本日の徘徊料
ほそカレーうどん(黒門市場・あそこ)‥‥‥950ヱン
串カツ、どて焼き、ビール、芋焼酎(ぜにや)‥‥‥2200ヱン
きずし、ホタルイカ沖漬け、純米酒(明治屋)‥‥‥1950ヱン
合計‥‥‥5100ヱン(かな?)
やすい!



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