Ikasas Ikuy Marvelous World / My Humble Opinion



遊びとしての釣りの話

アメリカやったか、カナダやったか忘れたけど、フィッシュアンドゲーム省というお役所があって、いわゆる「遊び」としての魚釣りと狩猟をひっくるめて管理監督してるらしい。

アホちゃうか。そういうのを「味噌も糞も一緒にする」ちゅうねん。銃撲滅やと言いながら、いまだに全米ライフル協会が幅きかせてるアメリカでは、味噌も糞も一緒なんかもしれんけど。

昔は貴族の遊びやったハンティングやけど、今では社会的認知が薄れてきてる。まあ、撃つ動物が減ってしもたんが大きな原因やけどね。で、今では男の狩猟本能を満たすのはフィッシングだけなんや。
これはええことやと思うよ。だいいち、銃や銃弾は人を殺しやすいけど、釣竿や釣鈎では殺しにくいやんか。人間の生活にとっては安全になったと言える。

そもそもフィッシングとハンティングでは本質がまったくちゃうからね。つまり、ハンティングはリリース不能の単なる殺戮やちゅうこと。ゲームとしては全く次元の低い邪道やね。ちょっと前までは、欧米人がアフリカに野生動物を殺しに行くツアーが流行してた。それも社会的地位の高い人間ほど行きたがる。社会的地位と人間的品位は反比例することがようわかる。

ニッポンみたいな小さな狭い国でも、狩猟という遊びが存在する。これはもうびっくりするしかないよ。言語道断やね。野生動物に関してはほんまにお寒いこの国で、いったい何を撃つっちゅうんやろ。

狩猟シーズンになると、決まって人が猪とか鹿に間違われて血祭りにあげられるとゆう事件が報道される。実は私も、滋賀県の西の湖で鴨と間違われて血祭りにあげられそうになったことがある。しかも、禁猟区域で。冗談やないよ。どっから見ても鴨には見えへんやろ。どんな目してんねん。わざとか!

だいたい、殺人道具を肩に担いで山中をうろついている連中に、柔和な表情をした人間を見たことがない。それどころか威嚇的でたいがい猟奇の目をしてる。いわゆる血眼ちゅうやつや。
坂本ダムで釣りしてたら密猟者に銃口向けられたことがある。おまけに密漁を手伝わされた。撃たれて湖に落ちた小鹿を拾い上げさせられたんやけど、逆ろうたら撃ち殺されるからね。

最近は、やつらのぶっ放した鉛散弾を水鳥や魚が食べてしもて鉛中毒になるとゆうことが話題になってる。鉄製の弾やったら毒は無いのに、やつらは鉛弾しか使わんと言う。鉛の方が目方が重いから命中率がええと言う。しかも値段がだんぜん安いと言う。言語道断や。貧乏人が鉄砲撃つな!

こういう風に悪いハンターたちなんや。世間から冷たく扱われて当然なんや。しかし釣り人たちよ、あんたらもちょっと考えてみてみ。もつらせて切ったラインはどないしてる?ルアーのパッケージは?ゴミを捨ててへんか?

もう一つ言お。海のルアー、フライでステンレス製のフックを使うのはなんでや?鉄製のフックやったらいっぺん使たら錆びるから不経済なんか?けど、ステンレスフックでラインブレイクしたらその魚、長いあいだ釣鈎ささったまま暮らさんなん。そのまま餌が摂れんと死ぬかも知れへん。ハンターの鉛の散弾とまったく同じ理屈ちゃうかな?


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