ハンドメイドルアーのこと Simple Is Best ! "Banana-200 with Spinner Tail" Length/100mm, Weight/1oz, Color/ Granite Red Head バナナとゆう上ゾリ型のペンシルベイトを作り始めて20年になる。 目の通ってないアラスカ杉を一本一本ナイフで削る作業を続けてふた昔が過ぎた。いまだ完成の域に達しない。ははは、あほみたいな話や。 最初に作ったやつは、かいもく動かなんだ。当たり前である。錘が入ってない。ヘドンのザラ、ザラ2、ブーンのジグザッガーなどなどを、片っ端から金槌でたたきわってみて「なるほど」と感心した。なさけないほど色々やった。あほみたいな話や。 一本を作るのに最低18個削る。ウェイトを3種類、埋め込む位置を5ミリずつずらして5カ所。それぞれに背番号を付けた無垢のプラグを持って近所の池へ。で、一番動いたやつを更にディテールを変えてもう3種類。いわゆるプロトタイプというやつを都合18個作ることになる‥‥‥ほんまにあほみたいな話や。 シーズン中に、実際に釣ってみて気になる点をメモしておく。それをオフシーズンに練り直す。その時点で捨て去ったプラグもぎょうさんある。そうやってできあがったたプラグの設計図が30枚以上ある。これが私の全財産かもしれへん。ほんまにあほやな。 ある疑似餌釣関係のホームページにこんなことが書いてあった。 新人ルアービルダーが、販路を求めてショップへ自作のプラグを持ち込むらしい。ところが聞いてみるとフィールドテストもせんと売り込みに来るという。バスを釣ったこともなければ水に浮かべたこともないと、平然と言うらしい。そんなあほな! そんな代物を、臆面もなく堂々と持ってくるとは‥‥‥言語道断。非常識にもホドがある。 「ちょっと呆れてしまった」とこれを書いた人は言うけど、私がショップのオーナーやったらそいつのケツけり上げて店の外にたたき出してる。 今、ハンドメイドルアーブームらしい。ちょっと工作得意、手先器用な者なら、簡単にコピーモンも作れてしまう。それはそれでええけれど、それを商売にするというからなさけない。 そう言うたら、ショップの片隅にはハンドメイド用の部品がぎょうさん並んでるし、名前も聞いたことがないインディーズルアーも陳列されてる。 はたしてこいつらちゃんと動くのか? 塗りの見事さにダマされて何個か買うてきたペンシルベイト。投げてみて寒疣が出た。動かん。腹が立つほど動かん。なんじゃこりゃあ!? こうなることは半ば予想がついてたけど、素晴らしい塗装に相反する無様な動き。釣りを知らん(しない)者が作るとこうなる。以後、信用できん。買う気にならん。ゴミ箱に捨てるしかない。 こんなモノ、売る方も売る方やけど、買う方も買う方やなあ‥‥‥。 私みたいに、塗装も動きも二流でっせと言う方が、よっぽど正直で安心できると思わへん? return to think aloud |