Ikasas Ikuy Marvelous World / My Humble Opinion

淡路島通う千鳥の鳴く声に
   ‥‥‥明石海峡大橋の功罪




淡路島西海岸サンセットストリート
西に大きく傾いた夕日が瀬戸内海に沈んでいく‥‥‥
海岸線の道路標識が「だんご3兄弟」になってる
  

淡路島へなんべん通うたやろ? 100ぺん? いやもっとぎょうさん通うてるやろね。ルアー釣りを始める前からカウントしたら、300ぺん‥‥‥か。
ちょっと前まではフェリーボートに乗って、長時間揺られるしか方法がなかったんやけど、今は高速道路を走りっぱなしで1時間。橋を渡ったらいきなり淡路島。

橋の功罪はいろいろ取りざたされてる。本州から四国まで、明石海峡大橋、鳴門大橋で一直線で結ばれて、淡路島はいわば「ハシゲタ」化したと言われてる。淡路島にとっての経済効果は薄いとも言われてる。たしかにそれも当たらずとも遠からずとゆう気がする。漁業、農業、畜産業と、一次産業が島を支えてきたわけで、流通面の向上はあるにせよ、それは四国各県にも同じことが言える。橋は四国の人々の為に作られたんやろか?

なるほど、四国への観光ルートは格段に便利になった。ところが四国の玄関口徳島の商店街が、橋の開通後売上が低迷してると言う。地元の消費者が橋を渡って神戸、大阪まで買い 物ツアーに出かけるのがその原因らしい。人々の関心はより都会へと向かってるのか。地域振興券をいくら発行しても追いつきそうにない‥‥‥。


淡路島志筑港のサンセット

夕焼けが海面を赤く染めて‥‥‥絶好のシーバスタイム
釣り人は淡路島をこよなく愛するドクター山本恒孝

釣りをせえへん人は、魚釣りに行くのに便利になったでしょうと言う。たしかにね。大幅な時間節約ができる分、釣りに費やす時間が増えて一見結構なようにも思える。しかし、便 利になった分、釣り人が大勢押し掛けるようになった。これは良いことばかりとは言えないわけで‥‥‥
今までなら、ちょっと魚釣りとゆうと須磨や平磯の海釣り公園止まりやった釣り客が、一気に橋を渡って淡路島へやってくる。日曜日なんか、どこの港も家族連れの釣り客で溢れか えってる。ここは釣り公園みたいな細かいルールがないので自由に釣りが出来る。それだけにマナーも悪くなる。
月曜日に釣りに行くと、彼らの残していったごみが散乱してる。波止の上には使い残しのオキアミが悪臭を放ち、弁当がら、空き缶、空ペットボトル等が散乱し、それらのゴミにお びただしい量の釣り糸が絡まってる。
釣るだけ釣って持ち帰りもしない小魚が、まるで水族館並の魚種の豊富さで捨てられてる。
小アジ、小サバ、イワシ、チャリコ、スズメダイ、ヒメジ、小カワハギ、クサフグ、ハオ コゼ、アブラメの新子、オハグロベラ、ササノハベラ、ゴンズイ、トラギズ、アナハゼ、ギンポ、エソなどなど‥‥‥捨てられて干からびた魚を見てると、魚を釣る行為そのものが 嫌になってくる。


こうゆうのが年々釣れんようになってる(淡路島由良にて)

大きくなる前に釣り上げられてしまうから‥‥‥しかし、持ち帰られずに波止の上に捨てられてる魚はもっと悲惨やね

淡路島でバスが釣れると騒がれ出して10年以上になる。私もなんべんか釣ったことがある。段々畑と水田の長閑な風景の中で。しかしこれも時間の問題。東播のため池の惨憺たる 状況がオーバーラップしてしまう。

淡路島に限らず、東播、琵琶湖、池原ダム、武庫川‥‥‥私が通ってきた所が、ことごとく昔の面影を失ってる。釣り環境(あえて自然環境とは言いません)が悪化してる。
釣りを楽しんでるはずやったのに、苦しんでる部分があることに気付きはじめた今日此頃、これも「知恵の悲しみ」とゆうのやろか?

2 June 1999
Ikasas "Awajishima" Ikuy


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