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春は名のみの風の寒さや‥‥‥市川のウグイを釣る

あきらめが入る直前にきた中型ウグイ
ウグイ釣りに極意などない。
一年中、厳寒期をのぞいていつでも釣れる。ルアーで釣れる魚の中では最も簡単な部類に入る。投げて巻くだけ。唯一技術を問われるとすれば、「どこに投げるか」ということである。それさえ間違えなければ誰にでも簡単に釣れる。
take it easy......
冬の間、待ちこがれていた春の日差し。2月半ば、雲ひとつない空からは惜しげもなくそのまぶしい陽光が降り注ぐ。こんな日はウグイも活発に動いているのでは、と昼過ぎからぶらりと市川へやってきた。
久しぶりの好天に恵まれたとはいえ、昼下がりの市川屋形橋付近の川面を吹き抜ける風は身が縮むほどの冷たさ。案の定、ウグイの反応は悪かった。
時期尚早かな‥‥‥と、あきらめが入りかけたとき、「グイッ」とロッドを引ったくるようなアタリ。すかさずアワセを入れると生き生きとした感触が伝わってきた。
この日釣れたのはこの一匹だけ。それでも春を感じさせてくれるうれしい一匹。立春をすぎたとはいえ、まだまだ「春は名のみの風の寒さや」であった。
16 February 1998
Ikasas Ikuy
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