Angling Net / Umibozu Club

チイラしかようあげやん

メーター級はことごとくバラシ
こんなチイラで‥‥‥ちゅんまてん

未明‥‥‥ボンビー横山、マンキチといつものH丸に乗り込む。さっそく船頭に近況を聞いてみる。

H丸船頭『いまはカマスがええな』
イカザス『カマスなあ‥‥‥』

いきなり話はカマスだ。シイラを釣りに来たのに、なにか雲行きが怪しい。もしかして、釣れていないのか‥‥‥。

H『暗いうちはタチウオもあるで』
イ『タチウオもええけど‥‥‥シイラはどやのん』
H『シイラかあ‥‥‥ここんとこシイラはないな』
イ『ないなって‥‥‥そんなあ』

H丸船頭はいつも正直。その言葉にウソはない。しかし、せっかく期待してきたのに「ない」はないではないか。
そうこうしてるうちにH丸は真っ暗な沖の一文字波止に到着。

H『がんばって釣ってや』
イ『が、がんばるわ‥‥‥』

船が帰ると波止の上は真っ暗やみ。頭上の星が恐いぐらい輝いている。仕方がないので暗いうちはカマス&タチウオを釣って遊ぶ。

こんなんとかこんなんが飽きん程度に竿を曲げてくれる。

夜が明けはじめると、なんと、船頭の話とは打って変わってシイラの群れが回りはじめる。この日の波止は、ルアー屋は我々を含めて7人だけ。あっちでもこっちでも竿が豪快に曲がる。
いきなり私の竿にメーター級が‥‥‥。「あ・あ・あ・どないしょ」と言ってるまに「スコン」。スプリットリングが一気に伸ばされてフィッシュオフ。続いて豪快なジャンプでフィッシュオフ。さらに首振られてフィッシュオフ。一匹目の極小シイラ(アタマの写真=チイラ)を抜き上げるまでに数発バラす。

この日の我々には大きなモンダイがあった。つまりランディングネットを忘れてきた(ヨコヤマ!)。したがって、ロッドで抜き上げるか、他の釣り人のを拝借するかしかない。

65cm‥‥‥このサイズならロッド(PE3号プラス35LBリーダー)でヒョイと抜き上げられる。

メーター級はとんでもない。ネットを借りに走ってる間にバレてしまう。だいいちネットに収まらない。ギャフを打つしかない。大きなやつはことごとくバラす。最後に来た80cm級は無理に抜き上げようとして空中でラインブレイク。ああ、ルアー付けたままやってしまった‥‥‥反省。


ボンビー横山の65cm級。16LBのダブルタインで強引に抜き上げる。これもラインブレイク寸前。

やっぱり陸っぱりシイラはランディングタックルをちゃんとしないと話にならない。かと言ってギャフを打てばリリース不能。完璧にやるには直径1mぐらいの玉網が要る。自作するしかない‥‥‥か。

マンキチは最後に90cm超級をヒット。ボンビー横山が全速力で走っていってネットを借りてくる。ドッグファイトを繰り返すシイラをなんとかランディング。取り込んだ中では本日最大のシイラ。しかし、波止にすくい上げた瞬間にルアーが外れ、シイラは元の海へ‥‥‥。まあ、どうせリリースするのだが‥‥‥写真を撮り損なう。残念。


シイラ持ってる写真はないけど、アジ狙いにきたハコフグの変なカタチに感動するマンキチ。ハコフグて、ほんまにかわいいで。

昼、潮が止まると同時にシイラの群れは消えた。
結局、私は十数発ヒットさせたが、取り込んだのはたったの3匹だけ。しかもすべてチイラ級。しかしまあ、あれだけ竿を曲げたらもう十分。腕も肩も腰もパンパン。全身筋肉痛になってしまった。

H丸船頭もこの状況好転には驚いていた。
H『三尺ぐらいのんあったら写真撮ろか』
イ『あらへんあらへん。捕ったんチイラばっかりや。こんなん持ってるとこ写真に撮られたら恥ずかしいて一生穴から出られへんがな』

釣ったチイラは、1匹だけ持って帰って刺身にした。小さいくせに脂が乗ってなかなか美味しかった。


2002.8.8


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