Angling Net / Umibozu Club
メバルマスターへの道‥‥‥その4
進化するメバル専用ミノー
Ray Tune Mebarutti 3 "Ikanago-Minnow"
透明感のあるイカナゴカラーにまぶしく光る銀箔のウロコ。デジカメの解像度が低いので精巧さが伝わらへんのが残念。超細身軽量、私の親指の爪と比較したらどれぐらい小さいかがわかる。世界中探してもこんなルアーは絶対ないよ。
「いつまでメバルやってんねん?」
ふと気が付くと季節は梅雨。夏はすぐそこまで来てる。去年の暮れから始めたメバル釣り、ハマりにハマって半年があっというまに過ぎた。その間、いろんな釣りを犠牲にしてきた。冬のスズキ釣りには目もくれず、春の渓流解禁の声には耳も貸さず、バスも、それに今が本番のビワコオオナマズもほったらかしで‥‥‥。
メバルのサーフェースゲームのシーズンは、おおむね晩秋から翌年の初夏まで。梅雨に入るとなぜかメバルは姿を消す。いや、居るには居るけど盛期のような爆釣はない。特に3月後半から5月頃までのメバルはエキサイティングで、他の釣りを忘れてしまうぐらい没頭してしまう。
「何がそんなに面白いのか?」
と訊かれると「オモロイもんはオモロイ」と答えるしかない。釣りモノの少ない冬場の手慰み的釣りと思て始めたけど、極めてみる値打ちは十分あることがわかった。それは、メバルが典型的な攻撃型ミノーフィーダーで、サーフェースをフィーディングレンジにしていること。ガシラやソイなどとはまったく違う「私向き」のゲームフィッシュやったこと。「何が何でも水面で釣り隊」の隊長の私としては、こんなオイシイ魚をほっておくわけにはいかんわけで‥‥‥。
「ところでメバルは何を食べて暮らしてるんやろ?」
勿論、小魚や小さな甲殻類、イカ、タコ類の幼生、イソメ・ゴカイ類などなど、海中にうごめく小動物全般ではあるにせよ、とりわけ瀬戸内周辺では「イカナゴ」がメバルにとっての主食なんやね。メバルはイカナゴを腹いっぱい食べて成長してる、とゆうても過言でないぐらい重要な餌になってる。
とにかく春の瀬戸内の海は、イカナゴで海面が盛り上がるほどぎょうさんいてる。専門のイカナゴ漁が成り立ち、イカナゴのクギ煮は春の風物詩のひとつになってるぐらいやからね。
神戸の須磨や明石ではメバル釣りの遊漁船も盛んで、(私も以前は餌釣りのおっちゃんらに混じって楽しんだ)冬場はシラサエビで釣るけれど、イカナゴが出始めるとシーズン最盛期で、数型ともぐっとアップする。
そこで疑似餌釣師は考える‥‥‥イカナゴをルアーにしたら釣れるんちゃうかと。たしかに、ソフトベイトでメバル用に開発された「シラスベイト」なるもの、これはメバルには絶大な効果がある。実際に使うてみると、これがなかなか具合がええ。しかし‥‥‥「何が何でも水面で釣り隊」としては、いまいち気分がすぐれん。釣れるのに贅沢言うなよと言われても、やっぱりなあ‥‥‥。
「イカナゴをフローティングミノーにできひんか?」
この答えを求めてレイチューン上原にメールを送ると、「おやすい御用や」と返事が来た。前作のメバルッチというバルサ製のミノープラグは浮力が小さいのでスローシンキングになる。そこをなんとかフローティングにして欲しいという希望を伝えると、レイチューン上原は「イージーイージー」と答えた。
いつも私の釣りを強力にサポートしてくれるR上原は、常に進化したアイテムを提供してくれる。このイカナゴミノーは前作メバルッチをはるかに凌ぐリアルさで、まさに「エサ」と言うても過言でない。
おかげで、究極のメバル釣り‥‥‥トップウォータープラッギングにまた一歩近づくことができた。おおきにR上原。
「夏は釣らへんの?」
さて、もう一歩突っ込んだゲーム性の高い釣りを目指したところで梅雨入り。海水温がぐんぐん上昇して、メバルはサーフェースから姿を消してしもた‥‥‥。
ジグヘッドを駆使したら、海底深く沈んだメバルに届くかも知れへん。しかしそれは目指すところではないし‥‥‥往生際良う「オフシーズン」宣言することにした。
今シーズン、私のために犠牲となったメバル約200匹。そのうち半分以上を胃袋に収めてしもた‥‥‥。なんちゅう残虐。来シーズンはそんなアホなことせえへんよ。小さいメバルは苛めまへんで。数も欲張らへんから、どうか私に釣られてちょうだいオネガイシマス。
秋のシーズンインには新しい攻略法を研究して、またええ報告ができると思う‥‥‥乞うご期待。
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