Angling Net / Fishing Letter from Canada

Written by Haruo Yoshikai
カルガリー近辺の釣り場 その3「スプレーレイク」
カルガリーから128km離れたバンフ国立公園の景勝地バンフに向かう途中、キャンモアという町を通り過ぎます。キャンモアはバンフ国立公園の入り口(外側)にあるためバンフので働く人たちのベッドタウンになっています。

スプレーレイク(Spray Lake)は、このキャンモアの約15km南にあります。もともとスプレーレイクは川をせき止めて出来た湖なので南北20kmの細長い湖です。この湖が釣り人にとって大切なのは、スプレーレイクがカルガリー近辺で残された数少ない餌釣りOKの釣り場だからです。

アイスフィッシングと普通の釣りができることから1年中釣りが楽しめますが、湖の氷が張り始めるころと、氷が溶けるころは釣りは出来ません。7月、8月の盛夏は、魚が湖の深みに移るせいかあまり釣果は期待できません。釣れるのは、主にレイクトラウトですがニジマスも時々釣れます。
アイスフィッシングは、12月半ばから5月初めくらいまで楽しめます。しかし氷の状態はその年々によって違うので注意が肝心です。
アイスフィッシングは日本で河口湖のワカサギつりが有名ですが、日本全国で楽しめるというわけでないのでここですこし説明を加えます。

氷の厚さは、一番暑いときで90cmくらいにもなります。まずドリルで直径10cmから15cmくらいの穴をあけます。ドリルは手動とガソリンエンジン駆動の2種類があります。氷の厚さが60cm以上になると手動のドリルではきつくなります。こういうときはやはりガソリンエンジン駆動だと1分もあれば90cmくらいの厚さの氷でも楽々穴があけられます。4月以降になって気温がプラスになればいいのですが、時々お玉杓子に穴が開いたので氷を取らないと開けた穴に氷がまた張って糸が凍り付いてしまいます。
餌はワカサギを使います。ただし淡水産のワカサギは使用禁止で、海水産のワカサギしか使えません。仕掛けはいたって簡単でトリプルフックにワカサギを掛け、針から20cmくらい上に蛍光塗料かクロームめっきした金属の何か目立つルアーをつけて、遠くからでもレイクトラウトが気付くようにします。レイクトラウトは、冬は湖底近くにいるので深さは、湖底から50cmくらいにします。糸はリーダー、ティペットとも6〜8Lb.です。竿は普通のリール竿(1.6m程度)を使います。レイクトラウトは、夏は時々5kgぐらいのも釣れますが、アイスフィッシングでは、たいていは30cmから40cmです。

夏はルアーでも遠くから飛んできますが、冬は水温が低く魚の活性が低いのでルアーで釣ったという人に今のところお目にかかったことはありません。
アイスフィッシングは、岸から釣るのと違い深いところ(30mくらい)のところにも行けるのは良いのですが、冬ですからもちろん寒い上、風が20km/hにでもなるとマイナス40℃くらいに感じます(体感温度)。逆に夏は暖かいのは良いのですが根掛りが多くてうんざりします。
HARUO YOSHIKAI
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