Angling Net / Fishing Letter from Canada

Written by Haruo Yoshikai

カルガリー近辺の釣り場その7 バンフ国立公園の珠玉「ロックバウンド レイク」

ロックバウンドレイク(Rockbound Lake)はバンフ国立公園のレイクルイーズの近くにある湖です。この湖に達するには、まずカルガリーから車で約2時間(約160km)ドライブして国道1号線をレイクルイーズの手前で出て、キャッスルマウンテンジャンクションに車を置きます。そこからさらに3時間半のハイキングが必要です。キャッスルマウンテンジャンクション自体が標高1460mあり、ロックバウンドレイクはさらに740m登ったところにあるのでちょうど標高2200mになります。釣れるのはブルックトラウトです。

8月7日(日)朝5時前に起き、女房に携帯する昼食と夕飯を作ってもらい、6時に市の西にあるエッソのガソリンスタンドで同行するリタイアしたSK氏とカルガリー大に留学中のSY氏と会う。
今回は、昨年何回もこのロックバウンドレイクを訪れているT氏が一緒なので大変心強い。
ロックバウンドは10年以上も前、2回ほど訪れているので今回は一種の体力テストもかねている。最年長はSK氏で68歳で私は上から2番目(61歳)である。
カルガリーを出ると雨が降ってくる。悪い予感がする。明日、日曜日の予報は晴れであった。明日に延期しておくべきだったかと悔やむ。
今回は買ったばかりの14フィート、#9-10のダブルハンドのループ(Loop)を持って試すつもりである。持って行くフライはストリーマーといつも他の川で使うバッタやメイフライ、キャディスのイミテーションである。

8時の集合時間にT氏夫婦と歯科技工士のA氏が現われる。私は延期に傾いていたがT氏は決行を主張、同意する。登り始めると最初の30分はまだ体が慣れていないのでつらい。それから傾斜が緩やかになり、体も慣れ楽になる。

湖に近くなるとふもとでは見られなかったインディアンペイントブラッシュやバターカップ(金盃草)などの高山植物が咲き乱れていて非常にきれいである。

11時にようやく湖が見える。しかし釣り場はそこからまだ30分歩かなければならない。ルアー組のT氏、A氏にまず当たりがある、さいさき良し。

フライ組にも当たりがあり、まず私が37、8cmのブルックトラウトを釣ってリリースする。同じフライ組のSY氏にも当たりがあるがなかなかネットに入れるまでに至らない。

心配していた雨は結局釣っていた間は1回も降らなかった。
T氏のルアー組は結局T氏が5匹、A 氏が4匹釣り3時半に下山する。我々はもう少し粘ることにする。T氏が帰ったあと、SK氏に当たりがあり目出度く1匹をネットに入れる。今日4回当たりがあって逃していたフライ組のSY氏も目出度く1匹釣り上げ今晩のおかずができる。
4時半に下山して7時半ころふもとに着く。途中で30分ほど雨が降ったが、今日雨が降ったのは下山で歩いているときだけであった。非常にラッキーであった。
往復7時間半のハイキングは確かに疲れたがその価値があった。体力テストにも合格したので来年も行くつもりである。
もって行ったLoopの竿は、ライン(#8)と竿(#9-10)が合わないのか腕が悪いのかあまり飛ばなかった。
ロックバウンドレイクに行くときはなるべく多数で(6人以上)で週末のハイキング客の多いときを選び、最悪の事態に備えベアー(ペパー)スプレーを持っていくことをお勧めします。

国立公園で釣るためには、アルバータ州政府発行のライセンスとは別のライセンスがあることに注意してください。アルバータ州政府と同じように国立公園内には釣っていい場所、釣りの期間が明記されているので行く前に規制集(Regulations)を必ず読んでください。規制集はライセンスを買うときにくれます。ひとつアルバータ州政府と国立公園の規則の違いは、国立公園ではおもり、ルアーに鉛を使ってはいけないことです。そのほかにもルアーの針の数、ルアー、フライの数(2個以上禁止)等々いろいろ細かい規則があるので釣りに行く前に規則をよく読んで行ってください。



HARUO YOSHIKAI


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