Angling Net / Fishing Letter from Canada

Written by Haruo Yoshikai
カルガリー近辺の釣り場その9「 カナナスキスレイク(冬)」
カナナスキスレイクは、本当ならばボウ川に次いで、多分「カルガリー近辺の釣り場-その2」になったのではないかと思う。
景色も良いカナナスキスレイクを9番目に取り上げた理由は、餌釣りが禁止になり、カナナスキスレイクが、日本から来た人に「釣に行きますか」と簡単にさそえる湖でなくなったからである。

冬のカナナスキスレイク
カナナスキスレイクも、スプレーレイク(カルガリー近辺の釣り場 その3参照)も、カナナスキス州立公園にあり、2つの湖は30kmしか離れていない。距離はカルガリーから約150km程で、約2時間で着く。この湖は、4、5年前まで餌釣りOKであったが、餌釣り禁止になった。そのため釣り人が激減した。釣れるのはほとんどニジマスであるが、時々ブルトラウトが釣れる。
「カナナスキスレイクにアイスフィッシングに行こう」と誘われた。スプレーレイクのアイスフィッシングのレイクトラウト釣りにも飽きていて、このところ運動不足なので「まぁいいか」という気持ちでOKした。餌釣り禁止になってからカナナスキスレイクに来るのは初めてである。
2/18(金)の朝、いつもの3人でカルガリーを出て湖に向かう。天候は快晴で天気はよさそうである。湖に着くといつも一緒に行くT氏夫妻がすでに40cmクラスのニジマスを釣りあげている。気温はマイナス13℃であるがまったくの無風で暖かく感じる。つぎつぎにはいかないがT氏夫妻、特に奥さんに当たりがある。

カナナスキスレイクのニジマス
午後になり、温度はマイナス4℃まで上がるが、風が出てきて朝より寒く感じる。昼から
も当たりがあるが、2時ころになって当たりが止まり帰る。
帰りの車の中でいろいろ釣りのこと、特にルアーと餌釣り禁止の効果について話した。まず冬のカナナスキスレイクの釣りはルアーが非常に大切である。フライやラパラも試してみたが全然だめである。経験のあるT氏の勧めるのは、小さな蛍光色の黄色のグニャグニャするプラスティックのルアーである。3人組の一人のY氏のピンク色のも良かった。
金属のルアーはニジマスがよってこないし、万一噛み付いてもすぐ吐き出すのでだめである。プラスティックのルアーは餌と思って齧って味がないので吐き出すのに4、5秒の余裕がある。針をセットするのはこの瞬間である。この瞬間を逃すともうだめである。餌釣りの場合は、この時間が長い場合には2分間続く。これが大きな違いである。
したがって竿から離れてはだめである。アイスフィッシングでルアーを使う時は常に動かさないといけないと思っていたが、これは正しくなかった。動かさなくても餌にかじりつく、ただしこれは上に書いたように4、5秒だけである。
餌釣りが禁止になって、釣れる魚のサイズは確実に大きくなった。以前は平均が25−30cmだったのが、40cmに上がった。ニジマスは40cmになると釣り応えがある。私は餌釣り禁止に批判的であった。しかしこの結果を見ると、確かに餌釣り禁止の効果ははっきり出ている。嬉しくなった。
釣っているときにレンジャーが来た。まずライセンスをチェックする。3人組のうち私を除く2人は65歳以上なので運転免許証を見せるだけである。それから針の返しがあるかどうか調べる。さらに巻き上げたルアーに魚を誘う液体が塗っていないか嗅いで見る。
Y氏が竿から離れすぎていたことを注意される。これも本当は違反で、罰金を払わなければいけないが注意だけですむ。ピストルを持っているので、きくとグリズリーベアー(灰色熊)のためと、最近駐車している車から財布を盗む犯罪者がいるのでその取締り用であるとのことである。
一匹も釣れなかったが、天気も良かったし大変楽しい釣行であった。来週水曜日にまたいつもの3人で行くことになった。こんどはあたるルアーを持っていこう。
HARUO YOSHIKAI(吉開治雄)
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