Angling Net / North Fields Report


written by kouki yoshida ........ it is inserted with the original.
魅惑の海アメ‥‥‥その2
一週間後、再び挑戦してきました。
この日は、気温はマイナス。風は強く波もそこそこ高い。
先輩に言わせれば
「標準的な海アメ」と相成りました。

(こんな感じ)
ジャージの上にジーパンを重ね着して、その裾に
同じく二枚重ねの靴下を被せる。
さらにその上にウェーダーを履けば、準備完了。
ちなみに、ネオプレーンなんて洒落たモンじゃなくて、かかとのフェルトが磨り減った『タフウェーダー』。
ここで言う「タフ」とはウェーダーのことじゃなくて
つまり、それを履く釣り人がタフだってことね。
はっはっは・・・・・・さむい。
前回、掴みかけたと思ったメタジの感覚だけど
状況が全然違う今回、また白紙になりました。
如何せん横風が強くて、メタジが着水したときにはかなりの糸ふけが出てる。
それをとった後も、波に翻弄されるメタジは行方不明になり、いつしか手元へと。
1オンスじゃ太刀打ちできずに40gにしたけれど
それでもまだよく分からん。
ちょっと途方に暮れつつ釣りしている間
上手そうな釣り人の輪に飛び込んで行くことに挑戦。
ヒントを分けてもらうことにする。
「こんちわ〜っす。釣れました?」
「俺らはダメだけど、さっき70cmが上がったんだ〜。」
「70っすか!めっちゃすごいですね!」
「うん、すんごかったよ〜。」
「やっぱメタルジグなんですかね?」
「いや〜、いつもならこんな日はそうなんだけど
今日はアメマスが岸に寄ってるからプラグだな〜。」
「へ〜、そうなんですか。
いや、自分は今年北海道に来て・・・・・・。」
北海道の訛りで、皆さん親切に教えてくれました。
とりあえずここは、素直に従ってミノーにしてみる。
けど、ちょっと飛距離が足らない気がして
すぐにテイルスピンの、ジグバイブタイプに交代。
それでしばらくキャストしていると・・・・・・
コン!というアタリとともにヒット!
「きた〜!」
噂どおり、けっこう引きが強い。
ゴンゴンゴンゴンと、竿に強い感触が伝わってくる。
ロッドさばきなんて忘れて、必死にリールを巻く。
あっ!見えた!
そう思った瞬間、ふっとラインテンションがなくなる。
バ、バラシた〜!
40cmくらいのように見えましたが、僕の元にたどり着く前に、お別れとなってしまいました。
残念無念。
俄然やる気がでる。
再びキャストを繰り返す。と・・・・・・
「バシュ!」
不思議なことにその瞬間、何が起こったのかを、僕ははっきりと確信していました。
それが決して、ロッドが抜けて飛んでいっただけのハプニングではなく
今日はこれ以上釣りを続けられないだろうということが
僕には分かったんです。
哀れにも、購入して2回目の釣行で
僕の10フィートロッドは折れてしまいました。
2ピース上下共に、接合部が損傷。
残念無念。がっくし。
仕方なく釣りの後片付けを終え
先輩と車の中でエンジンが温まるのを待っていると
目の前を、何やら大きなケースを持った人が横切る。
「ちょっと待ってください!」
急いで車から飛び出して、その人を呼び止める。
中には大きなアメマスが!

(68cm!鮭か!)
これは別にキープしてるわけじゃなく
アメマスダービーなる大会に登録するため
検量をしていたものと思われます。
その後リリースされました。
「よく分からないんですよね〜。」
とあれこれ質問する僕らに、その釣り人は一言
「通えば分かりますよ。」
な、なるほど〜。
あ、さらにもう一言
「今日はもう釣りしないんですか?」
いや、その、竿が折れたもので・・・・・・
おしまい

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