Angling Net / North Fields Report


written by kouki yoshida ........ it is inserted with the original.
2003年 6月 7日 土曜日 8:12 PM
一年で一度だけ
うわぁっとっとっとっ・・・・・・バシャン!
「うぉ〜!おシメリだ〜!」
事の発端は、タケムラ(『魅惑のウミアメ』に登場)が対岸の木にルアーを引っ掛けたことです。
これがまた微妙に取り難い高さでありましたゆえ
適当な木の棒を探して、救助に向かおうと。
そこで川底の岩にまんまと足をとられてしまいました。
コケたわけではなくて、右手を突いたわけですが
「いざ右手突かん!」という瞬間のあの気持ち・・・・・・皆さん分かりますでしょうか?
突いたらいけないんですぜ。
濡れるし、ウェーダーに水は入ってくるし。
だけど仕方ないから結局は突くわけですが、その時の感覚が何とも言えず奇妙なんです。
もっと注意して渡っていたら
もっとバランス感覚に長けていたら・・・・・・
「もうお前さんにはがっかりだよ。」
そう自分自身に呟きながら、釣り人は(僕だけかもしれない)川底に手を突くわけです。
はっはっは、おシメリくらいでよくもまあこんな能書きを。
で、そもそも言いたかったことは・・・

弾けるような緑色に、カラっとして爽やかな天気。
北海道は今、めっちゃ気持ちいい季節です。
そこが渓流であれば、なおさらのこと。
6月になってやっと解禁を迎えたヤマメ釣りに興じることとなりました。
特にこの日は、様々な要素が調和して
右半身を水に濡らしても、お釣りがくるくらい気持ちのいい日でした。
つまり言いたかったのはそういうこと。ははは。
もちろん
その気持ちよさは釣りとも無関係ではありません。
4時間で3匹、最大で20cmほど。
これだけなら大したことでじゃないですけど
その間には、ピンポイントで入ったキャストに喜んだり
チェイスするヤマメの姿に興奮したり・・・・・・。
今まで出会ったことのない、ちょっと変わった模様のヤマメも釣れました。

(細長の、コーチドックのようなパーマーク。
上原さん、こんなヤマメカラーはいかがでしょう?)
落ち込みの流芯を、ミノーを左右にスライドさせて時間をかけながらクロスさせました。
ロッドを立てて、シェイクするようにロッドアクション。
ミノーが飛び出さないように、かつミノーが踊るように、ラインスラッグを調節する。
以上がポイント・・・・・・だと思う。
実はその作業をしながら
一緒に釣りしてた後輩に(僕も先輩になりました)
「魚はいると思うんだけどね。」
と、エラソに話しかけまして、そう言った直後に追尾するヤマメを発見&バイト&「喰った!」でした。
落ち込みの上流部、けっこう強い流れだったので
そこでは釣れないと思っていたわけです。ははは。
でもま、ロッドアクションによる執拗な誘いが
流れの緩い、下の層の魚を連れて来たんじゃないかと
いいように解釈することにします。
そうそう、今回は蝉の声を耳にすることも出来ました。

(添えてあるのが、未成年男性タケムラの小指。
かなり小さいのが分かります。(小指じゃなくて蝉が))
抜け殻だけで成虫を見ることは出来ませんでしたが
正体はきっとエゾハルゼミです。
見た目はヒグラシとよく似ています。
泣き声は、ガラガラ声のヒグラシのような感じ。

(「ガナガナガナ・・・・・・・・・・・・」)
初夏の好天の中、大好きな蝉の声を聞きながら、気の合う仲間と渓流で美しいヤマメを釣る。
絶妙。こんな釣り、一年で一度くらいかも知れない。
あ〜おもしろかった!

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