Angling Net / North Fields Report


written by kouki yoshida ........ it is inserted with the original.
2003年 7月 17日 木曜日 10:47 PM
レインボートラウト2
ま、またやってしまった・・・・・・
此間のニジマスを釣って
「この先、これより大きなニジマスを釣ることはあっても
これより美しいニジマスを釣ることはないんじゃないか」
こんな風に思ってました。
ここで引き合いに出されている「大きなニジマス」。
当然ながらそれもまた高い壁で、まあ、北海道にいる間にとか、生きてる間にとか、 そんな捉え方でした。
(あ、僕が対象としているのは流域のニジマスです。)
ところがね、釣っちまいました。あれよりデカいニジ。

54.5cm!
着水後、なるべくドラッグがかからないように、竿を立てながらミノーをシェイクしつつ、下流へと流す。
流れきったところでリーリングを初める。
手前にゴロゴロと転がる岩の表層を、じらすようにトゥイッチしながら巻いてくる。
と・・・・・・
「GONN!」
「え、エライもんかけてしまった!」
目に飛び込んできたその魚の姿を認めたとき
そう思った。
そのポイントが大物の付き場であることは、去年から何回か通ってなんとなく感じていました。
実際に去年40cmのニジマスをあげているし前回の釣行時にも、大物のチェイスや空振りバイトがあったんです。
ただ、ポイントが狭く、最後まで誘いきれずに終わってしまうのが難点でした。
今回も、そうイメージ通り流すことが出来た訳じゃないから、ラッキーだった部分もあると思います。
ラッキーなことと言えば、あれだけの大物をよく釣り上げられたな〜、っていうのもあります。
基本的に僕は、この川にヤマメ釣りに通ってるんです。
竿は6feetのUL。ベナベナではないけれど、それほどパワーがあるわけでもない。
ラインも普段は4lbなんですが、この日は痛みが気になって、6lb巻いたリールを付けてました。
これには助けられたと思います。
何はともあれ、20cmちょいのヤマメ釣ってる時に、50アップのニジマスがドーンと出ちゃう。
全く、素晴らしいと言うかややこしいと言うか・・・・・・
ヒット後、僕は、ひたすらロッドを高くに構えた。
手前に転がる数個の岩。
ラインを擦られたらひとたまりもない。
無我夢中で、激しく興奮していて・・・・・・
そんな中で僕がやった事といえば、ロッドを高く構え、あとはひたすらリールを巻くだけだった。
それでも徐々に魚との距離を縮め、戦いに終わりが見えたかと思った次の瞬間
「ギーーーーーーーーーーーー!」
とドラグを出し、猛烈な勢いで魚が下流へ走り出した。
まさにロケット弾と呼ぶにふさわしい走り。
どうやってそのニジマスを釣り上げることが出来たのか、僕自身、ほとんど覚えていないのだけれど
そのシーンだけは、はっきりと目に焼きついている。
格の違いを見せ付けられたような気がした。
その時、彼(もしくは彼女)はステージの上にいて
僕は一人の観客に過ぎなかったんだ。
それでも、その走りには終わりがあって
二度目の突進もなかった。
いつの間にかその魚は、僕の足元に横たわっていた。

47cmという経験をしたあとであっても
やはり僕は、ただただ圧倒されるばかりだった。
僕にもいつか、こんな魚と対等に渡り合い
「釣った!」などと、はばかり無く口にするようなときが訪れるのだろうか?

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