Angling Net / North Fields Report


written by kouki yoshida ........ it is inserted with the original.
海アメはじめました (3/3)
まったく単純な話で、いざ魚が釣れたとなると
やる気というのもグッと上がる。
海アメについてあれやこれやと想いをめぐらす。
釣りに行きたい釣りに行きたい。
その日僕らは、約12時間に渡った忘年会から帰宅し
釣り支度を整え、海アメを釣りに出かけた。
夕マズメには間に合ったものの、海は荒れ模様で結果は出せなかった。
が、車中で夜を明かし迎えた翌日。
まず、薄暗いうちから釣りを始めた僕のミノーに
海アメがヒットする。
引き波に押されたルアーがそこを叩いているのかと思いきや
それは尺を少し越えた海アメだった。
なんちゃってだけど、幸先がいい。
それからしばらく釣りを続けていると
遠くで釣りをしていたヨコヤマから電話が入る。
先輩が海アメを釣り上げたという。
なななんと、61cmだという。
急いで駆けつけると
それはそれは素晴らしい海アメの姿がそこにあった。

この大きさ!
この尾びれ!
なんて素晴らしい!
アメマスという魚に、感服せざるを得ない。
僕も、釣りたい。
魚をリリースしたあと
僕もその周辺で釣りを再開する。
時折訪れる波の落ち着く間と、ミノーの着水のタイミングが上手く重なった。
おもむろにリトリーブを始める。
かすかに波の揺れる抵抗を感じながら巻いてくる。
モゾモゾとした感触が伝わったその直後
それは確かな魚の引きへと変わった。
グングングングン!
トラウトロッドがきれいに弧を描く。
波の加減によって、ロッド絞り込まれ耐える時間と
急いでリールを巻く時間とが交互にやってくる。
だいぶ近くまで寄ってきた。
波のてっぺんで、バシャバシャと尾びれで水面を叩く海アメの姿が目に入る。
タイミングを合わせて、一気に魚を砂浜にずり上げた。
「よっしゃ〜!」

49cm!
う〜ん、今年の冬は面白くなりそうだ!

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