Angling Net / The Grotesque Night お汁粉色をした川に棲む怪魚に思いを馳せること メナム川下流部をバンコク市内を走るの高速道路の上から望む バンコクの北240kmにあるナコーンサワンで、青いピン川と赤いナン川が合流する。そしてタイを真っ二つに切り裂く大河メナムとなる。しばらくは二色の帯となって流れるが、やがて赤が勝り「お汁粉」になる。 赤いナン川をブンボラ城の窓から望む メナムとは元々「大きな川」の意味である。したがってメナム川は「大川川」だ。正式名称はチャオプラヤ川(Chao Phraya River)という。 ラオス山地に源を発するメナムは、延々1200kmに渡りタイを縦断しシャム湾へ注ぐ。まったく予断を許さない不透明さでもって、赤茶けたエキスを海に流し込みつづけている。 お汁粉の川には多くの怪魚が棲む。プラーブック(メコンオオナマズ)という体長2m、体重200kg以上になる化け物もいる。しかし、残念ながらこいつはパンの耳が好物らしい。疑似餌釣師の興味は、やはりフィシュイーターのナイフ(スポッテッドナイフフィッシュ)とビィヤオ(プラービィヤオ=牙ナマズ)だ。怪魚と呼ぶには美しすぎる容姿だが、チャオプラヤの双璧と言っていい。いつの日か釣り上げてみたい魚である。 back |