Angling Net / Shogawa Gokayama

越中五箇山庄川のトラウト (3/7)


四月とは言え山の上はまだ冬が居座っている。
  
椿原ダム近くまで来るともう夕刻の6時であった。北陸道経由なら4時半には着いてたはずだ。
辺りは薄暗い。今日の釣りはもう無理だが、それでも竿を出したい‥‥‥。

こういう時間がない時は、小白川橋の下へ潜りこんでニンフの壁泣き釣法。これは手っとり早い。たしかラドン師もここでピンシャンのニジを壁泣きでいわしたと書いてあった。

「よしっ!今日はコレしかない」

まだ雪の残る斜面をどどどど〜。
で、第1投目でいきなりヒット。ところがこっちはまだ心の準備ができてない。「ブチ」で合わせ切れ。チペットを7Xから一気に4Xに替える。これやったら魚のアゴはずれてもチペット切られへんやろ。

で、「ゴツ」と来たのを思いきり合わせると25センチ級の虹鱒。小さいくせに生意気にジャンプを繰り返す。上がってきたのはヒレピン。レインボースケールも鮮やかな稚魚放流もの。立て続けに同じサイズ3本リリースしたところで締めにウグイが1匹。小さいながらなんとか魚の顔が見れて溜飲を下げる。

周囲は夕闇が迫り、急に目の前がくらり。

「こらあかん‥‥‥ハラペコや」

そう言えば昼に山菜蕎麦を食べたきり何も口にしてなかった。