Angling Net / North Fields Report


written by kouki yoshida ........ it is inserted with the original.
2002年 10月 25日 金曜日 8:41 PM
イトウ釣りの魅力について考えてみる‥‥‥その1
イトウ釣りの何が、僕を惹きつけるのか。
その希少性なのか。
大きさか。
それとも・・・・・・
今回は3度の釣行記を通して
僕の、現時点での答えを、模索してみようと思います。
『7.26〜28』
あれはもう、三ヶ月前の話になるんですね〜。
別に隠していた訳じゃないんですけど
色々な不手際や怠慢で、ご報告遅くなりました。
一体何の話かと言いますと・・・・・・
これをご覧あれ!

約、80cmです・・・・・・。
測ってないから正確には分からないけど
だいたい80cmくらいのイトウです。
頭部が、鋼鉄のような質感を持ってます。
ちょっと驚いたような顔をしてますな。
はい、ここで、何とも恐れ多い、不届きな発言です。
「このイトウを釣っても、それほど感動出来ませんでした。」
なかなか大きなイトウが釣れない、と言う人にも
イトウを釣りたくてたまらない、と言う人にも
このイトウに対しても・・・・・・
とにかく色んな人に、失礼な発言であるとは思います。
どうかお許し下さい。
あの時のことを思い出してみると・・・・・・
そう、あれはちょっと変わった釣行だったんです。
車の中で夜明けを待ち、いざ橋の上から川を覗いた瞬間
高まった僕らのボルテージは急降下することとなりました。
濁り&大増水。
どうやら前日かその辺りに、大雨が降ったようです。
そんな情報入ってきていないし、札幌は穏やかな天気が続いていたから
僕等はただただ、北海道の不安定な天気を呪うばかりでした。
こうなったら、中、上流域には入れないので
わずかに希望を託して、下に行くほかはありません。
と言いつつ、これは根性ある先輩の意見であって
ダメな僕はここでも
「寝床に行って、飲んだくれましょうよ〜。」
と、不届きな発言をしていたのですが。
下っても決して川は良い状態でなく、ゴォーゴォーの濁流。
ところがところが、です。
だめもとで入ったこの下流域に、ドラマが待ち構えていたんです。
当初僕は、車の中で寝ておりました。
完全にやる気消失モードです。
そこに、釣り中の先輩から電話が。
「デカイのヒットしてるで!こいや!」
眠たい目を擦りつつ急いで駆けつけると
そこには釣り上げられたばかりのイトウの姿。
で、デカイ!
なんと84cmもの、ランカーイトウでした。
聞くとそれ以前に
60cmクラスが2本上がっているらしい。
気が付いたら、ボーズは僕だけ。
おいおいおいおい、完全に取り残されてるじゃないか。
「今回はボーズで終わる気がする。」
と言ったら
「俺もそう思う。」
と、先輩が返してきました。
トドメを指されて、僕のダメダメ釣行は終わり。
のはずだったのですが・・・・・・。
まず、「コツッ」と、竿に感触が伝わりました。
「ん?小枝が引っかかったな?
あ、動いた!
先輩、魚です!
ボーズ免れました!
・・・・・・
いや、小さいです。
ん?
ん?
で、でけぇ〜よ〜!」
というわけで、先の画像の魚が釣れたわけです。
サスペンドミノーをトゥイッチ織り交ぜて使い、ヒットしました。
さあ、ここで冒頭の問題発言に戻るわけですが。
別に、全然うれしくなかったわけではありません。
もちろん感動したし、驚きもしました。
ただ、
「足が震える」とか
「コブシを空に突き上げたくなる」というほどではなかったのです。
結論から言ってしまえば、『プロセス』というやつでしょうなこれは。
いわゆる「釣った」魚ではなく、「釣れた」魚であるということ。
ましてやリトリーブ中、集中してワクワク感を秘めていたわけでもない。
先日、初めて釣りするという
サークル新加入の女の子と根魚釣りする機会があったんです。
結局、小さいメバルが一匹釣れたのみでしたけど
びっくるするくらい喜んでました。
「あぁ、あんな風に素直に喜べるのは羨ましいな〜。」
と、僕等思ったものです。
よくよく考えてみれば
釣り人が「釣った」魚であると思っても
まず、魚がいないことには始まらないわけで
狙ったポイントに魚がいなかったり、いたとしても機嫌が宜しくない、ということはままありがちであるから
そういう偶然の重なりを前にして、「釣った」と憚らず口にすること、「釣った」魚を重視することは
傲慢と呼ばれても仕方ないんじゃないのか
ってな話にもなります。
ある意味、奇跡とも呼べる一匹の魚とのめぐり合わせその度に
小さな自分の存在を委ね、心から喜び感謝する。
そんな釣り人に、いつかなれるのかな〜。
でもまあ
今の所は勘弁して下さい。
まだ十代だし(笑)。
じゃ、次の釣行にいきま〜す。。
‥‥‥その2へ
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