Angling Net / North Fields Report


written by kouki yoshida ........ it is inserted with the original.
The イトウ釣り
釣り場に到着し、恐る恐る川を覗き込むと
予想外に正常な水位を保っていた。
そうと分かればもう、期待感が前面に出てくる。
お気に入りのトップウォータープラグを
春休みに本州で調達してきた、蛍光オレンジのナイロンライン20lbに結ぶ。
久しぶりに使うベイトタックル。
少しキツめに、ブレーキを設定する。
今年も、僕の投げるビッグプラグと遊んでくれるイトウが、この川に居てくれているのだろうか?
「魚はおるとこへルアー投げたら釣れまっせ。
おらんとこになんぼ投げてもあきまへん。」
偉大な釣り人がこう言ったらしいけど・・・・・・
イトウ釣りで重要なのは、ずばりめぐり合わせです。
本来、イトウは春の産卵時期以外は下流域にいる魚で、中流、上流に残っている魚はそう多くはない。
何人かで先頭を替わりながら釣りをしていく上で
自分がイトウのいるポイントにめぐり合えるか?
というのがまずあります。
今回僕がめぐり合ったポイントは
葉を繁らせた倒木が、川をせき止めるように横たわった場所でした。
下流側から、その倒木の際へルアーを投げ込む。
イトウの餌。
トップウォータージャンキーのヴァンガードだ。
着水後すぐに、お得意のスケートを何回かさせる。と
ドバッ!
音と共に、宙を舞うイトウの姿が目に飛び込んでくる。
フッキングはしていない。
僕があっけに取られている間に
水中へ戻ったイトウが再度、「ガボッ!」
一瞬の出来事だった。
僕の竿には魚の引きが伝わってきていた。
激しく取り乱し、叫びながらのファイト。
「うぉ〜〜〜!すげぇ〜!」
「デカイデカイデカイ!・・・・・・・いや小さい!」
「すげぇ〜!○×△%△○!!!」
駆け寄ってきた先輩の
「(ランディングには)川に入ったほうがいいな。」
の声を聞き
竿を持ったまま、1メーター以上の段差をジャンプ!
「ザッバーン!」
もうめっちゃくちゃ。
先輩は、自分が川に入ってランディングをするつもりだったのに
あわてた僕は、自ら川へとダイブ。
意味なし!
なんとかランディングはしたものの
二人で腰まで浸かって撮影の準備をしている間に
イトウは川へと戻っていきました。
50cmほどのアベレージサイズだったけれど
めちゃ興奮した。感動した。
で、これがこの日、最初で最後のバイトとなりました。
50cm1匹と言ったら、ふつう
「ボウズ免れたからいいかな。」
程度で済ましてしまいがちな釣果なんですが、そこはトップウォーター。
僕の目論見は大成功に終わったわけです。
‥‥‥その3へ
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