Angling Net / North Fields Report



written by kouki yoshida ........ it is inserted with the original.


海アメはじめました (2/3)

その後、さらにヨコヤマがホッケを追加する。
そして先輩にもヒット!
またホッケと思いきや、今度は尺サイズの海アメだった。
う〜む、どうもまずい雰囲気。
僕だけノーバイト。
昨シーズンのことがあるので
ちょっとしたことで弱気になってしまう。
本音を言えば、ホッケでもいいから釣りたい。

その後数時間、移動を繰り返しながら釣りをするも
僕が海アメを釣り上げることは無く
最終的に、僕らは朝イチのポイントに再び戻ってきた。

ミノーをひたすらキープキャスティングするも
相変わらず反応はない。
ふと思い立って、スプーンに結びかえる。
周りも皆ミノーだから、少し飛距離を出そうと思った。

それから何回キャストしただろうか
もうだいぶ集中力も失いかけていたころ
ロッドに違和感を感じた。
あれっ?あれっ?・・・・・・きてる!

コンコンと、魚が頭を振る様子が伝わってくる。
けれど、ロッドはそれをはるかに上回るパワーで
あっさりと魚は波打ち際に寄ってきた。
海アメか?ホッケか・・・・・・・・・海アメだ!

35cm!

エメラルドグリーンの背中に白い斑点。
まさしくそれは海に降ったアメマスの姿だった。

実はこの時に使っていたスプーンは
いまやすっかりメジャーとなった
okabakoの岡さん自作のもの。
ステンレスの板をそれらしい形に切り出し
アイホールを空け
二箇所をクイクイと曲げて完成という、いたってシンプルで、素朴な作りをしてい る。

「秘策」と言って様々なタイプのルアーを投入し
その数だけ、辛い思い出を重ねてきた僕を救ってくれたのは
本物の釣り師が「魚を釣りたい」という想いを素直に形にした、この金属片だった。
岡さんどうもありがとう。



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