Angling Net / North Fields Report



written by kouki yoshida ........ it is inserted with the original.


'04のイトウ釣りを振り返ってみる (2/3)

1、MOB-S

トップウォータージャンキーのMOB-Sというルアー。
テールにブレードのついた
ファットボディのダブルスイッシャーです。
これが僕の中で鬼門とも呼べるルアーでした。
バスはよく釣れるのに
イトウとなると、さっぱりバイトしてこないんです。

あるとき、竿の先にはMOB-S。
対岸へキャストして、しばらく首振りさせたあと
ダーっとルアーを回収する。
U字を描きながら、僕の足元に差し掛かったところで

ドッバ〜!

最大級のメガバイト。
突き上げられた水飛沫が
呆然と立ちすくむ僕のほおにピシャリとかかりました。
すぐ後ろにいたヨコヤマは
びっくりして叫び声をあげました。

その魚はフッキングしませんでしたが
その後もストレートリトリーブ主体に攻めていくと
出るわ出るわイトウの数々。
何メートルも上流から突進してきたり
かなりポイントに接近しても反応したりと・・・・・・。

(そのときに釣った60cm)

増水、そしてきつい濁り
この時の川の状況は、そういった特殊なものでした。

このMOB-Sは、強くジャークすると「ドゥオ〜!」っという
ものすごくヘビーなサウンドを出すのですが
それがイトウの捕食音とちょっと似ていて
仲間をびびらすために時々やります。
あの時もそういうつもりだったのですが・・・・・・

ドゥオ〜!ドゥオ〜!ドゥオ〜! 「ドカッ!」
イトウがバイトしてきました。
それも、さんざん攻めたあとのポイントでです。

本来なら増水しても、濁ってもいないはずでしたが
バイトのあったポイントの少し上流でヨコヤマが
対岸に渡ろうとして深みで足をすべらせ
川にせりだした倒木につかまって何とか水没の危機を免れた直後であったため
そのときは濁りが入っていました。


(もがくヨコヤマ)

MOB-Sでのバイトは
「このルアーだからこそ出たんじゃないか。」
と感じることが本当に多いのです。
明らかに、食欲以外の部分で魚が反応しています。
WスイッシャーならMOB-Sでなくてもいいのでは
と当然思いますが、どうやらそうでもない感じです。

何が決定的な要因なのか?
それはまだわかりません。
しかし、イトウがそういったルアーへの反応の仕方を見せるところに
僕はこの釣りの可能性を感じるのです。